サイエンスキャンプ
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21世紀の地球環境改善へ〜水処理分離膜の技術〜

キャンプ会場

東レ株式会社地球環境研究所
〒520-0842 滋賀県大津市園山3-2-1
URL:http://www.toray.co.jp/
株式会社東レリサーチセンター研究部門
〒520-8567滋賀県大津市園山3-3-7


キャンプ会期
2005年3月28日(月)午後5時〜3月30日(水)午後3時 2泊3日

キャンププログラム
 
20世紀は石油の時代、21世紀は水の時代と言われています。世界的な水不足の進行、環境汚染問題の顕著化に伴い、海水の淡水化などによる持続的な水資源の確保、環境浄化のための下水処理・排水再利用などの技術がクローズアップされています。
東レ株式会社では、地球環境の保全を重要課題として取組んでおり、地球環境研究所を設立して、水処理分離膜の研究を続けてきました。
今回のキャンプでは、実際に実験室で高分子分離膜を作り、その膜の分離性能や形態観察を、東レリサーチセンターの最先端の分析装置を用いて行い、水処理技術と地球環境について考えました。
 

体験感想
サイエンスキャンプを振り返って
早稲田大学本庄高等学院1年生
このサイエンスキャンプに参加する前の自分は、文系に進むか理系に進むかを決めかねていて、さらに、判断のための深く詳しい知識や情報をあまり持っていませんでした。しかし今は、科学者・研究者は具体的にどういうことをするのかを知り、理系に進むための心構えを感じとったことで理系に進んだ場合の将来の展望がかなり明確になっています。この体験は予想以上に今後の進路、さらに生き方を考える上で参考になりました。
部活の顧問の先生に「理科でメシを食ってくためには三度のメシより研究や論証が好きじゃないとやっていけないよ」と言われ、科学者になるという選択肢に抵抗を感じていたのですが、実際どうであるかと質問したところ、「さすがに三度のメシの方が好きだけれど、ずっと考えてもわからなかったことがどんどん解き明かされていっているときは、それこそ時間を忘れて研究しているね」との返答だったので、安心すると同時に軽い気持ちではやはりやっていけないのだと再認識しました。とはいえ、研究をするにしろ何にしろ仕事や役割に情熱を傾けることが大切で、それほどの情熱を傾けられる仕事に就きたいと改めて感じました。また、お話を聞く中で、「何かをとことん勉強することはとても難しいけれど、とても大切なことだ」という言葉が心に残りました。これはすべてのことに通用することだと思いました。
実験の際には、研究者の皆さんが正確に計測するために容器に付着したほんの少しの汚れも幾度も丹念に洗い落とし、水温等の実験の条件も毎回確認している様子を見て、現在部活動で行っている研究の適当さを反省しました。
東レの社内を見て回ったときに安全にとても気を配っていたことが印象に残りました。「安全」の二文字が各研究室の扉にはもちろんのこと、時計にまで書かれてあったことに驚きました。実際、ガラス管をはじめとした実験器具や使用する薬品の取り扱いや置き方、敷地内の道路や廊下の歩き方まで事故を招かないよう注意を払っていて、まさに箸ならぬピンセットの上げ下ろしにまで注意していました。当たり前のことだけれどそれ故になおざりにされがちなことを、社員のためにしっかりと行っていることに感心しました。
この3日間は本当にあっという間でした。しかしこの3日間で学んだことはこれからに大きな影響を与えるだろうと思います。今後理系に進んでも文系に進んでも、このサイエンスキャンプを通して学んだこと、そして、物事に対して強い情熱を注いでいる研究者の皆さんの姿勢を忘れず、自らの目標としていきたいと思います。
最後に貴重な3日間を過ごさせて下さった研究者の皆さんと引率の先生方、そして、夜遅くまで語り合えた仲間たちに感謝したいです。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月28日)
17:00 17:30 集合【宿舎】
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月29日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ電車・徒歩またはバスで移動
9:00 9:10 開講式
9:10 11:00 東レの紹介、ショールーム見学
11:00 12:00 地球環境研究所の紹介、分離膜技術の紹介
12:00 13:00 昼食
13:00 17:00 実習(分離膜の作成、性能評価)
17:00 17:30 実習のまとめ
17:30 18:00 宿舎へ電車・徒歩またはバスで移動
18:30 19:30 夕食
20:00 22:00 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月30日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ電車・徒歩またはバスで移動
9:00 10:00 東レリサーチセンターの紹介
10:00 11:30 膜性能の分析・評価
11:30 12:00 環境分析について講義
12:00 12:50 昼食
12:50 13:50 環境分析について見学
13:50 14:50 結果の解析・ディスカッション
14:50 15:00 閉講式
15:00     解散【センター】


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