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地球生態系の保全に向けて〜消えるインクの実験、化学物質で変化する細胞の観察〜

キャンプ会場

株式会社東芝研究開発センター
〒212-8582 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1
URL:http://www.toshiba.co.jp


キャンプ会期
2005年3月22日(火)午後1時30分〜3月24日(木)午後2時30分 2泊3日

キャンププログラム
 
地球温暖化や資源枯渇、生物の多様性の減少といった環境問題への対応が急務となる中、東芝は循環型社会の構築に向け様々な取り組みを行っています。今回のキャンプでは、環境技術に関し2つのコースを設けました。
Aコース:「紙資源を大切にする、消えるインクの実験」
紙は再生もできますが、インクを落とす工程が環境負荷の面で最も大きくなります。そこで東芝の消去可能なインク・トナーe-blueTMの材料でクレヨンを作って、実際に消してみようというものです。
この実験を通じて、森林資源などの地球環境問題、紙の製紙/再生/廃棄のサイクルにおけるゴミ問題や排出される二酸化炭素の問題を学びました。
Bコース:「身近な化学物質の有害性を見る細胞実験」
生活の中にある化学物質は、生活を豊かにすると同時に様々な形で人間の身体に”毒物”として影響を与えます。この化学物質のもつ有害性を、細胞の中にあるゲノムの観点から観察しようとするものです。化学物質は人間の身体にとってなぜ有害なのかを考察し、様々な化学物質に囲まれた現代社会の中で、より安全な化学物質を用いて製品を作る必要性を学びました。
 

体験感想
よく考え、学びとろうとする姿勢
岩手県立水沢高等学校2年生
人間というものは、生きた細胞の集合体である。そしてそれは、数え切れないほどの外的要因とともに、さまざまな道を歩んできた。
今回私は、タバコなどに含まれるベンツピレンという発癌性物質と人体の4種の細胞との関係性について実験する機会を得ることができた。結果はどれも皆働きが異なり、私達人間一人一人の個性のように、細胞にも個性があるのだと感じた。しかもそれらは、大本となる人体に対し、害を与えないような工夫を凝らしているのだ。そのことについて私は、さまざまな憶測をたててみた。そしてより核心を衝けるような根拠を得たいと思った。しかしながら、研究という点において素人である私がそこまでいくことは出来なかった。その時、私は大変悔しい思いをし、何とかしたいと思った。そんな私に対し、研究者の皆さんは、「得た結果から、何を考え、次に生かすかが大事だ」と助言してくれた。そう、研究というものは、1日、2日で答えがでるようなものではない。日々の失敗と成功の積み重ねによって成果が表れるものなのだ。私はその時、普段学校でうける授業内容で浮かんだ疑問を時間をとって深く考えることを疎かにしている自分に気づいた。ただ事柄を受け入れるだけ、それだけでは本当の実力は身につかないのだ。自分で考え行動することは大切である。しかしながら、他人の意見を参考に、より考えを深める姿勢はもっと大切である。
今回参加した人達との出会いも、私にとっては豊かな人間性や奇抜な発想を身につける機会となり、また目標は違うとしても、同じ志をもった者同士刺激し合う良い機会となった。
最後にサイエンスキャンプの開催にあたり、協力して下さった皆さん本当にありがとうございました。
私たち高校生にとってこのような機会は将来を考えるにあたり、大きな土台となり、また大きな希望を叶える重要な機会となります。この取り組みを是非続けていって下さい。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月22日)
13:30 14:00 集合【センター】
14:00 14:30 開講式、オリエンテーション
14:30 15:30 安全・環境教育
15:30 16:30 Aコース:消えるインクの原理説明
Bコース:化学物質のゲノムへ与える影響について基礎的な分子生物学的
な原理から説明
16:30 17:00 見学
17:00 18:30 懇親会(夕食)
18:30 19:00 宿舎へ路線バスで移動
19:30 21:30 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月23日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ路線バスで移動
Aコース:「紙資源を大切にする、消えるインクの実験」
9:00 12:00 実験手順の説明、色素の発色実験、標準クレヨンの試作実験、
結果の考察
12:00 13:00 昼食
13:00 16:30 各自のオリジナルクレヨンの試作、オリジナルクレヨンの評価
16:30 17:00 実験のまとめ
Bコース:「身近な化学物質の有害性を見る細胞実験」
9:00 12:00 実験手順の説明、化学物質を細胞へ暴露、
顕微鏡による観察とRNA抽出の見学
12:00 13:00 昼食
13:00 16:30 PCRの実習と評価、遺伝子発現変化の結果の解析
16:30 17:00 実験のまとめ
17:00 17:30 宿舎へ路線バスで移動
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月24日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ路線バスで移動
9:00 10:30 東芝科学館見学
10:30 12:00 実験のまとめ、発表準備
12:00 13:00 昼食
13:00 14:00 発表会
14:00 14:30 閉講式
14:30     解散【センター】


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