サイエンスキャンプ
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ナノメートルの世界を観る〜ようこそ「電子で観るナノメートルの世界」へ〜

キャンプ会場

日本電子株式会社 本社 昭島製作所
〒196-8558 東京都昭島市武蔵野3-1-2
http://www.jeol.co.jp


キャンプ会期
2006年3月27日(月)17:00 〜 3月29日(水)14:30 2泊3日

キャンププログラム
 
小さい物をはっきり見たい、という素朴な要求から出発した顕微鏡の考え方は、17 世紀の光学顕微鏡から20世紀に電子顕微鏡へと発展しました。電子顕微鏡は、光学顕微鏡では観察不可能な微小な構造を鮮明に観察することができ、私達が想像もつかない原子の世界までも追求できる人類の発明した画期的な道具として世界中で活躍しています。
原子の世界を観察するためには、「物質をナノメートル(1ナノメートル: 10億分の1メートル)のレベルでしっかりと観る」技術が必要です。この「ナノメートルのレベルで観る」ための装置が透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡です。
今回のキャンプでは、これらの装置の原理や応用を学び、実際に自分でこれらの装置を操作して様々な試料を観察しました。
 

体験感想
ナノに触れて
茨城県立下妻第一高等学校1年生
ナノの世界を見る。それを聞いた時私はまったく実感が沸かなかった。ナノ=10億分の1メートルと言われてもあまりに大きな数で、何より肉眼で到底見ることの出来ないものを見るというのは私にとって想像を超えるものであり、そんなものを見るのは大学の教授とか研究者の人などで、一般人でしかも高校生である私には興味はあるもののまったく関係のない物だと思っていた。
しかし研究所へ行きそれを実際に見せて頂いた時には本当に感動した。最初に見せて頂いたのは講義の中で研究者の方が顕微鏡で撮った物だったが、大きな物をどんどん拡大していき細かな凸凹、更には原子の並びまで見えた時には、本当にこの世界は原子で構成されているんだと今更ながらに感心をしたと同時に、この機械を作るのに相当な研究者の方々の知恵と努力がかかっているのだろうなと思い本当に研究者の方々は素晴らしいと思った。また最先端の電子顕微鏡に触れ、原理こそは理解しきれなかったけれどナノの世界と顕微鏡の操作の簡単さに驚き、自分の身の回りだけれど見えない所でこんな光景が広がっていると思うとこの世界は素晴らしいと思った。
みんなとの会話の中では今まで自分の知識の浅はかさと視野の狭さを感じ、何事も広く取り組み、考えていかないといけないと思った。このサイエンスキャンプで同じ興味を持った仲間、研究者の方々と出会え、これからの自分について考えさせられたり自分は全然駄目だなと思ったり考え方が大きく変わりこの経験で将来が大きく左右するだろうと思う。今考えると実験中は技術が凄過ぎて何がなんだか分からなくて質問があまり出来なかったのが残念だけれど、サイエンスキャンプに参加出来て本当によかった。そしてこのような経験をさせて頂いた研究者の方々には心からお礼を言いたい。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月27日)
17:00 17:30 集合【宿舎】
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月28日)
7:00   朝食
8:00 9:00 会場へ電車・徒歩で移動
9:00 9:30 開講式、プログラム説明
9:30 11:00 実習装置の動作原理、応用分野の解説
11:00 12:00 実習「試料作成」
12:00 13:00 昼食
13:00 16:30 実習
16:30 17:00 実習のまとめ
17:00 18:00 研究者との懇親会(夕食)
18:00 19:00 宿舎へ電車・徒歩で移動
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月29日)
7:00   朝食
8:00 9:00 会場へ電車・徒歩で移動
9:00 11:00 実習
11:00 12:00 工場・装置見学
12:00 13:00 昼食
13:00 13:30 実習のまとめ、発表
13:30 14:30 閉講式、修了証授与
14:30     解散【製作所】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
東京都立八王子北高校 教諭
 
第1日目 3月27日(月)
 17:30 全員が予定時間前に集合し、受付完了。いったん部屋で休んでから17:55に再集合(ロビー)することに。
 18:00 近所のレストランで夕食。料理が並ぶまでの時間を使い、各自かんたんに自己紹介。帰りがけにコンビニに寄り、お菓子と飲み物を購入した。
 19:15 ホテルの和室にて参加者&引率者ミーティング。アドバイザーの進行により自己紹介等を実施。穏やかにして明朗な生徒が多く、とても和やかな雰囲気の会となった。
 20:45 明日のスケジュールと注意事項について確認し、早めに解散。生徒は一室に集まり、その後しばらくトランプ大会。24時前には解散し、各部屋消灯。

第2日目 3月28日(火)
  7:00 ホテルのレストランにてバイキング形式の朝食。混雑するので、一斉集合はしないことに。全員が7:15までには入場完了。併せて、健康状態を確認。
  8:10 ロビーに集合し、駅へ。8:27の青梅快速に乗車し、8:45に中神駅下車。徒歩で日本電子本社に。
  9:00 日本電子本社に到着。
  9:05 開発館ホールにてただちに開講式。多数のスタッフのお出迎えがあり、会場側の強い意気込みを感じることができました。開講式の内容は、会社紹介(事業内容)、スケジュール確認、自己紹介など。
  9:30 各担当者による実習装置(走査電子顕微鏡SEM、透過電子顕微鏡TEM、走査プローブ電子顕微鏡SPM)の動作原理や応用分野に関する講義(解説)。
 10:30 講演「ライフサイエンスと電子顕微鏡」。内容は、マウスの初期発生に関するもの。
 11:00 実習T:各自が持参した材料をもとに、走査電子顕微鏡観察用の試料を作成。
     <持参材料>フェルト布、シュール、木材片、液晶温度計、マシュマロ、錠剤、塩、
砂糖、ビーズ、磁石、DVDロム、線香、アロンアルファ、樹皮、松葉、葉、シャーペンの芯、焼き海苔、千円札、マッチ、澱粉糊らしきもの、
コショウ、ケイ藻標本、など
 12:15 昼食(生徒&スタッフ全員で)。メニューは仕出し弁当。3つのテーブルに分かれて、とても和やかな雰囲気。
 13:00 実習U:SEM、TEM、SPMの3班に分かれての実習。マンツーマンもしくはそれ以上の指導者数に感激。TEM以外は、時間が押し気味となり、休憩なしで次へ。
 15:00 実習V:班を入れ替えての実習。
 17:10 ホールにて懇親会(夕食)。参加者と多数の会場側スタッフにより、和気藹々と進んだ。
 19:30 ホテルへの移動開始(徒歩と電車)。
 19:03 ホテル到着。
 19:15 和室にて参加者&引率者ミーティング。明日の発表(ひとり5分)に備え、今日の実習の感想を中心に全員で模擬発表(ひとり3分)。その後、明日のスケジュール確認と諸注意を行い、20時過ぎに終了。この日は、そのまま和室を使えるということなので、部屋ではなくここでトランプをすることに。24時前には解散し、各部屋消灯。

第3日目 3月29日(水)
  7:00 ホテルのレストランにてバイキング形式の朝食。昨日同様、混雑するので一斉集合はなし。この日も、全員が7:15までには入場完了。併せて、健康状態を確認。
  8:10 ロビーに集合し、すべての荷物を持って駅へ。空いている電車を見計らって乗車し、8:40に中神駅下車。徒歩で日本電子本社に。
  8:55 日本電子本社に(開発館入口)到着。
  9:00 実習W:再度、班を入れ替えての実習(SEM、TEM、SPM)。
 11:00 工場見学(SEMの組み立て・調整作業の様子)と装置見学(SEM、TEM、SPM以外の各種電子顕微鏡)。余談ながら、もっとも高価な電子顕微鏡の価格が10億円であり、発注から納品まで3年かかると伺って、みな驚いていた。
 12:00 昼食(昨日同様、3つのテーブルで楽しく会食)。総勢は24名。
 13:00 発表準備。時間の関係で、時間はひとり3分に変更。
 13:15 実習のまとめと発表。みな上手に発表(感想と感謝のことば含む)していた。
 13:50 閉講式。修了証書の授与等に続き、開発館入口にて写真撮影。
 14:20 会場出発。信号故障で電車ダイヤに乱れがあったものの、さほど遅れることなく立川駅で下車。
14:50 立川駅にて解散。

開催状況部分のみとなります。

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