サイエンスキャンプ
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スプリング・サイエンスキャンプ2006 スプリング・サイエンスキャンプ2006トップ キャンプ開催概要 キャンプ参加者 プログラム報告

センサが変える未来の社会!

キャンプ会場

オムロン株式会社 京阪奈イノベーションセンタ
〒619-0283 京都府相楽郡木津町木津川台9-1
http://www.omron.co.jp/r_d/sc.html


キャンプ会期
2006年3月22日(水)17:00 〜 3月24日(金)15:15 2泊3日

キャンププログラム
 
センサ(検出測定認識装置)には、温度センサ、位置センサ、圧力センサ、振動センサ等のいろいろな種類のセンサがあり、あらゆる産業分野の基礎技術を支えるものとして利用されています。例えば、車を運転するときに周囲の障害物を検知して危険を事前にキャッチすることでドライバーへの安全を提供するための画像センサも事故防止に役立っているセンシング技術の一つです。今、オムロンでは、将来訪れる社会を予測、予知し、できるだけ最適な環境で最適な動作にて有効利用できるための様々な研究を行っています。
今回のキャンプでは「センシング&コントロール」のコア技術を紹介しながら、実際にモノに触れ、技術者と交流しながら楽しい体験型授業を受けました。
 

体験感想
サイエンスキャンプの貴重な体験
東京工業大学付属科学技術高等学校1年生
今回、スプリング・サイエンスキャンプに参加して、貴重な体験ができた。新しい分野の知識を得ることのおもしろさ、検証することのおもしろさを知った。また仲間と協力し、意見を交し合うことの意義もわかった気がする。
キャンプではまず光学の基礎について実習を行い、光の性質について理解した。次に、応用例として薄膜の厚さ測定を行い、想像もつかないような薄さを計測するという経験をした。最も面白かったのは、最終日の顔認識についての実習だった。かねてからセキュリティ対策について感心があり、顔認識システムには特に興味があった。「OKAO Vision」を利用し、ウェブカメラを使ってパソコンに顔を取り込み、自分の顔を認識させた。この実習で、性別・国籍を判断するポイントや、顔認識の難しさなど、いろいろなことを考えさせられた。実習を通して、基礎的な知識はしっかり理解しなくてはならないこと、もっと知りたいと思うことの大切さがわかった。そこから自由で現実的な発想や疑問が生まれてくるのではないか。
また、同じキャンプの参加者達と驚くほど早く打ち解けて会話をかわせるようになり、いろいろな人の新しい意見や発想に感心したりして、自分にとって大変刺激になった。新しい発想は人との交流の中から生まれてくるものではないかと気づかされた。センターの施設内に、大部屋方式のオフィスや、気軽に議論できるコミュニケーションスペースが設けられているのも、技術者・研究者の間でコミュニケーションが取りやすい環境になっているのだろう。
知識を広げることはもちろんのこと、人間的にももっと幅を広げていくことが大事だと気づかされた有意義なキャンプであった。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月22日)
17:00 17:30 集合【宿舎】
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月23日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ徒歩で移動
9:00 9:30 開講式(オリエンテーション)
9:30 12:00 オムロン株式会社概要説明
「最適化社会におけるセンサの活躍」講話
イノベーションセンタ内見学
12:00 13:00 昼食
13:00 14:00 センシング技術の基礎(講義)
14:00 16:00 光の3 原色について実習
16:00 17:00 産業分野への応用事例の体験学習
17:15 18:30 研究者との懇親会(夕食)
18:30 19:00 宿舎へ徒歩で移動
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月24日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ徒歩で移動
9:00 9:30 顔の特徴と画像処理の基本(講義)
9:30 11:00 顔追跡ロボットを題材とした顔検出技術の体験実習
11:00 12:00 携帯電話の顔認識を題材とした顔認識技術の体験(1)
12:00 13:00 昼食
13:00 14:00 携帯電話の顔認識を題材とした顔認識技術の体験(2)
14:00 14:30 セキュリティ技術とその応用(講義)
14:30 15:00 まとめ、ディスカッション
15:00 15:15 閉講式
15:15     解散【センタ】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
大阪府立城東工科高等学校 教諭
 
第1日目 3月22日(水)
ホテルに集合し、夕食後、ミーティングをした。ミーティングは、自己紹介を中心にした。出身地によって、北から南へと座ってもらったのが、名前を覚える上で効果的であった。生徒達はすぐに打ち解けたようだ。

第2日目 3月23日(木)
オムロン社京阪奈イノベーションセンタにて、開講式、会社概要の説明、講話「最適化社会におけるセンサの活躍」を受けた後、センタ内を見学した。顔認証のキーでは実際にNGを経験した。
昼食後、光波センシング技術について、講義と実習を受ける。オムロン社の3種の光波センサを実際に使いながら、検出物体の色によって、反射率が異なることを確かめる。光の波としての性質について講義を受けた後、光の3原色について実習した。緑、黄、水色などの色紙を白色光で見た後、赤、緑、青の照明光を順にあてるとどう見えるか、実際にやってみた。また、白紙上に書いた文字と黒紙上に書いた文字についても、文字と照明光の色によって、見え方が違うことも実際にやってみた。その後、薄膜の干渉について学習し、実際に半導体ウェハ上の薄膜の厚さの測定をした。光源、レンズ、ハーフミラー、測定物、分光器の位置を固定することからはじめ、測定値を求めて計算した。3班とも、上出来であった。
研究者との懇親会には、オムロン社の研究者の方がたくさん参加してくださった。中国、インド、フランスなどからの研究者の方も多数加わってくださり、国際的な雰囲気であった。
ホテルでのミーティングは、その日の感想を出し合った。講義の理解度は様々であったが、イノベーションセンタのつくりが環境やコミュニケーションつくりに配慮されていることや、職場の自由さなどが印象に残ったようであった。

第3日目 3月24日(金)
顔画像処理について、その基礎知識と応用について講義を受ける。昼食後、コンピュータとPCカメラを1人1台ずつ使って、OKAO Visionという顔認識センサを体験した。生徒の顔は登録された顔ではないため、統計的な特徴に基づく性、年代、人種の推定では、誤認識もあった。ドライバーの顔をセンサがとらえて、居眠りを知らせたりすることも実演してみた。
班毎に討論して、思ったことをまとめて発表した。また、全員感想文を書き、それを基に、感想を発表してすべてのプログラムを終えた。

開催状況部分のみとなります。

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