サイエンスキャンプ
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スポーツ科学の最前線〜From Gene to Gold〜

キャンプ会場

国立大学法人 鹿屋体育大学 体育学部
〒891-2393 鹿児島県鹿屋市白水町1
http://www.nifs-k.ac.jp


キャンプ会期
2006年3月25日(土)15:00〜 3月27日(月)12:30 2泊3日

キャンププログラム
 
オリンピックなどの国際競技会に参加するトップアスリートの記録向上のためには、ナノ・マイクロレベルの最先端科学の研究成果がフルに動員され、オリンピックやプロスポーツの舞台では、1000分の1秒、1mmを争う究極の闘いが繰り広げられています。鹿屋体育大学が実施する「スポーツ科学の最前線〜 From Gene to Gold 〜」と題するプログラムは、人間の身体能力を極限状態にまで高め、限界に挑戦するスポーツ科学の最先端テクノロジーを紹介し、様々な講義や実験を通してスポーツのパフォーマンス向上に最先端科学が果たす役割について学びました。さらに、このような最先端スポーツ科学分野の研究成果が、一般の人の健康づくりにも広く応用されている事例を紹介し、国民全ての健康の維持増進にスポーツ科学の研究が大きく貢献している事実を学びました。  

体験感想
初めてのサイエンスキャンプに参加して
岩手県立金ヶ崎高等学校2年生
私が、サイエンスキャンプに参加するのは今回が初めてです。そのため会場である鹿児島までの行き方や準備で大忙しでした。キャンプ当日まで期待半分、不安半分で夜も寝られずドキドキしていました。しかし、そんな不安はすぐになくなってしまいました。
鹿屋体育大学に到着して、参加者のみんなに会うことができました。最初は緊張で話すのが恥かしかったけど、すぐに仲良くなれました。初日ということで、まずは「スポーツ科学」について学びました。この講義では、高校の生物で習ったことも出てきて理解することができました。中には、まだ習っていないことや難しいこともあったけど、大学の先生方が私達に分かりやすく理解してもらえるように、とても丁寧に詳しく教えてくださいました。
二日目は、「三次元分析」と「筋力」について学びました。「三次元分析」では、ハイスピードカメラやモーションキャプチャーを用いて動作の撮影や分析を行いました。この実験から、ふだん私達がなにげなくしている動作を細かく分析することができました。また世界でも数少ない低圧流水プールで泳ぐことができてよかったです。
三日目は、「持久力」について学びました。まずは、最大酸素摂取量調べる実験をしました。計算をするには大変で難しかったけど、酸素の取り込みの様子を観察でき、呼吸や循環機能の役割を理解することができました。運動やトレーニングは、トップアスリートだけでなく、健康づくりや病気になりにくい身体にするためにあることを学びました。
今回、サイエンスキャンプに参加し、たくさんのことを学び、仲間と出会えたことを嬉しく思います。学んだことは私の将来の職業に生かせることばかりです。以前よりも、より関心をもったスポーツ科学についてこれからも学習を深めていき、将来の職業を目指して頑張っていきたいと思います。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月25日)
15:00 15:30 集合【大学】
15:30 15:45 開講式
16:00 17:00 イントロ講義「スポーツ科学の最前線」
17:00 18:00 宿舎へ徒歩で移動・休憩
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月26日)
7:00   朝食
8:30 9:00 会場へ徒歩で移動
9:00 10:00 大学施設見学
10:15 11:15 講義I「スポーツ活動の3次元分析」
11:30 12:30 実験I「スポーツ活動の3次元分析」
12:30 13:30 昼食
13:30 14:30 講義II「スポーツ活動と筋力」
14:45 16:45 実験II「スポーツ活動と筋力」
16:45 17:15 実験のまとめ
17:15 18:00 宿舎へ徒歩で移動
18:00 19:00 研修者との懇親会(夕食)
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月27日)
7:00   朝食
8:30 9:00 会場へ徒歩で移動
9:00 10:00 講義III「スポーツ活動と持久力」
10:10 11:40 実験III「スポーツ活動と持久力」
11:50 12:20 実験のまとめ、ディスカッション
12:20 12:30 閉講式
12:30     解散【大学】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
鹿児島県立鹿屋高等学校 教諭
 
第1日目 3月25日(土)
全国から集まった12名の高校生は、最初こそ緊張していたようであるが、開講式の始まる頃には、隣の人と歓談が始まっていた。開講式では、教室内で現在の走り幅跳びの世界記録の長さと走り高跳びの世界記録の高さを確認することで、人間の持つ力のすごさを実感した。遺伝子ドーピングの話や月に到達したのは、12名しかいないということなど、多岐にわたって、スポーツと科学との関わりや一般の人への健康作り、体力作りに貢献していることなど話が出た。また、田口先生がミュンヘンオリンピックで獲得した金メダルと銅メダルが出されて、手に取ってみたり、首に掛けてみたりして盛り上がった。
1日目の講義の全て終了した後、大学内を歩いて、宿舎に向かった。好天にも恵まれて、参加者は、それぞれ話をしながら仲良くなっていった。夕食後のミーティングでは、男女各2名の4人グループに分かれて、宿題のタイガーウッズのボールの飛距離から、打ち出す角度についてと新聞紙を使って月に到達させる方法の2つについて議論をし、親交を深めていった。

第2日目 3月26日(日)
午前中は、大学施設見学として、アテネオリンピック金メダリストの柴田亜衣さんも練習したという流水プールを見学した。流水プールでは、参加者の中から男子2名と女子3名が実際に泳ぐ体験ができ、流水プールの性能(毎秒0.8m、毎秒1.1m、毎秒1.5m、毎秒2.0〜イアン・ソープ選手の速さ)を実感することができた。また、昨年のユニバーシアード・東アジア大会代表の五十嵐貴美選手・渡邉梢選手も模範演技を見せてくれた。
その後「スポーツ活動の3次元分析」をテーマに、ハイスピードカメラとモーションキャプチャーシステムを用いた動作分析を2班に分けて行った。どちらも体の動きを測定分析するシステムで、参加した高校生は自分の体を動かしてそれぞれの測定結果を確認していた。ハイスピードカメラは通常毎秒30コマを毎秒250コマでの撮影を可能にし、スポーツ選手の速い動きをとらえるものであり、また、モーションキャプチャーシステムは、37ヶ所のマーカーを体に貼り付け、体の動きを、あらゆる方向から再現できるものであり、参加者全員が興味深く体験していた。
午後からは、「スポーツ活動と筋力」というテーマで筋肉の仕組みや筋繊維タイプ、筋収縮と活動電位の関係などについて講義が行われた。特に活動電位を筋電図:EMGとして記録していくポリグラフを使っての実験は、全員が電極を付けて行い、積極的に取り組んでいた。その後、電子顕微鏡による細胞内超微細胞構造の観察は、透過型電子顕微鏡で筋肉繊維を観察にミクロの部分に迫り、非常に興味深く観察していた。
講義終了後の懇親会でも、疑問に思ったことなどを大学スタッフ(先生方、TA)に質問しており、有意義な時間を過ごせたようだった。

第3日目 3月27日(月)
 最終日は、前日までの疲れがあり、少し元気がない状態だったが、「スポーツ活動と持久力」というタイトルでの講義が始まると、オリンピックでの柴田亜衣選手の映像も織り交ぜた内容で興味深く集中していた。呼吸と循環に関する内容を、分りやすい表現で説明してもらい、参加者も十分理解できたようだった。高地トレーニングの成功例、成果が挙がらなかった例を示し参加者の関心が高まった。
 その後、部屋を移して、2班に分け、それぞれ2名が、エルゴメーターを使い、最大酸素摂取量の測定を行った。検者がダグラスバッグに集めた被検者の呼気をガスクロマトグラフフィーで測定すると共に、各種データを測定した。そして集まったデータをもとに最大酸素摂取量を推定した。簡単なグラフから自分の最大酸素摂取量を知る事ができることに感心していた。最後に閉講式で修了証を手渡され、写真撮影をし、無事全日程が終了した。

開催状況部分のみとなります。

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