第1日目(3月25日)13:00講義開始
○ まずは、先生から、参加者をリラックスさせるイントロダクションがあり、サイエンスキャンプの趣旨・スッタフ紹介・3日間のスケジュール確認等を行った後、細胞培養についての講義に入った。講義の内容は、「細胞培養技術の発展の歴史」、「細胞培養技術の現状」「細胞培養のメリット」「組織培養に用いる装置」「蛍光抗体法」「ニワトリの卵」「実習の手技について」。次いで、演示によって実習方法を示した(ここまで、休憩なして一気に2時間30分)。
○ 10分休憩後、生徒実践(16:00〜)。
卵殻を割ってから、ニワトリ15日目胚を取り出すまでに苦労するペアーもあり。TAが各班(4名)についているので、作業は順調。大胆に作業する班の方が早い。無菌操作に関しては、修得はなかなか難しい。組織(肝臓、筋肉、心臓)を摘出して細切し、トリプシン処理によって細胞を得て、遠心分離で細胞を洗い、培養液に浮遊させてコラーゲン処理したシャーレにまいた。
○ その後、別の胚(15・17日胚)の形態観察。心臓が動く、触ると反応する、肝臓、胆のう、砂のう、腸、脳、眼など。一人、抵抗感の大きな生徒がいたが、観察はしていた。それ以外の生徒は熱心に取り組んでいた。
○ 先生から、明日の実習に関しての説明(17:20〜)。
○ 片付け(17:30〜)。18:00大学発。4班に分かれて移動。
○ ミーティング(宿舎20:00〜21:30)
自己紹介(名前、出身、学年、参加希望理由、今日の感想)。人数が多いので、全員がお互いに名前と顔を一致させるのは難しかった。この自己紹介で、大分、雰囲気が和む。翌日のスケジュール確認。
第2日目(3月26日)9:00講義開始
○ DNA抽出に関しての講義。実験操作の意味や、DNAについてのさまざまな話題も含みながら。
実習作業はTAのアドバイスを受けながら、自分の口腔上皮細胞からDNAを抽出し、子瓶にDNAを移してペンダントを作成。残ったサンプルはTAにお願いして、PCRにかけて、DNAの電気泳動のサンプルにした。
○ 前日の培養細胞の観察(10:45〜)。前日まいた、細胞の観察。肝臓、骨格筋、心臓などの細胞についての説明。
○ 昼食11:00〜 50名の大人数のため時間差があり、最終組の食事終了は11:55となる。
○ 午後実習開始(12:00〜)。午前中の継続。加えて、先生が1週間培養した骨格筋の細胞、骨髄腫細胞を配布。観察。
○ 金魚の鱗細胞(ケラトサイト)の培養(13:00〜)。金魚の鱗をはがして、培養。1時間ほどでモニターにてケラトサイトの動きが確認できた。細胞の分化に関しての講義。
○ マウスの臓器観察(14:20〜)。マウスの解剖と形態観察。腹部観察のあと頭部観察
○ 大腸菌への遺伝子導入(15:15〜18:15)。
遺伝子組み替え実験に関しての法的な注意など、講義。
作業開始(15:40〜)
培養液からの大腸菌の回収と、プラスミド遺伝子の導入。
培養細胞への遺伝子導入。昨日の培養細胞に、遺伝子の導入を試みる。
○ 懇親会(18:30〜20:00)
自己紹介、時間が限られていたので、ややあわただしい。
○ ホテルへ移動(20:10〜)
○ ミーティング(21:00〜22:00)
遺伝子組換えの結果についての予想と考察を、班単位で行う。議論の進む斑と、疲れがでている斑と、いろいろ。
第3日目(3月27日)9:00講義開始
○ 遺伝子組換え結果の確認。前日の大腸菌プレートの配布。
UV装置でアラビノース添加された+DNAプレートの大腸菌が蛍光を発するのを確認。
コロニーの計数 プレートに生育しているコロニー数を肉眼で計測。
形質転換の効率の算出。
○ DNA(PCRサンプル)とタンパク質の電気泳動
電気泳動 PCRの説明
DNAサンプル(前日の口腔上皮細胞DNAサンプルをPCRにかけたもの)のアガロースゲルへのチャージ
タンパク質は遺伝子導入大腸菌で培地にアラビノースを加えてGFPを発現したものをサンプルとした。
○ GFP導入生物の観察
線虫:骨格筋の核のみ光る
マウス:耳、尾は毛がないのでよく分かる
タバコ:全体が光る
培養細胞(前日しかけたもの)多様な細胞ありGFPの入る細胞、入らない細胞がある。ケラトサイトも元気(馬血清を用いて培養)温度が高いせいか良く動く。
○ 昼食(12:00〜13:00) ランチ定食 東京大学 生協2F
○ PCR、タンパク質の電気泳動についての解説(13:00〜)
○ 質問、観察、片付け(13:30〜14:00)
アフリカツメガエルの幼生の観察
○ 認知科学の遺伝的解析について(14:00〜14:45)
パーキンソン病、アルツハイマーに関して、最新の知見を、非常にわかりやすく講義。
遺伝子をめぐる、さまざまな考え方を提示。
○ 解散式(14:45〜)
修了証授与 一人一人に名前と学年を呼んで/挨拶/事務局から