清水建設株式会社 技術研究所
〒135-8530 東京都江東区越中島3-4-17
http://www.shimz.co.jp/corporate_information/sit/
2006年3月27日(月)12:30 〜 3月29日(水)12:30 2泊3日
近年、巨大台風が多く発生し、暴風により高層ビルの窓ガラスが割れ、屋根が吹き飛ばされたなど数多くの被害を見聞きするようになりました。
清水建設では、数百年に1 回の極まれに発生する強風に曝されても壊れない建物を建てるために風洞実験を核とした耐風設計を実施しています。この耐風技術を支えている施設が風洞実験棟です。この実験棟では風に関連する自然現象を再現する実験や、強風を体験できる実体験風洞などが装備されています。
今回のキャンプでは、強風を自分自身の身体で体験し、風のエネルギーの強さを実感してもらい、風に対する最新の技術を学びました。
風の強さを魅た感じ
静岡雙葉高等学校1年生
『パーシャルフロート』これは、今回私が参加したスプリング・サイエンスキャンプの会場である清水建設株式会社技術研究所の風洞実験棟の建築方法である。なんと建物の半分が地下部分のプールに貯められた水の浮力によって支えられ、残りの重量は積層ゴムと呼ばれる柱によってささえられているという、地震に強い建物なのだ。地震の細かく速い揺れを水と積層ゴムの力でゆったりとした揺れに換えることがこの風洞実験棟のポイントである――と会場についてから説明を受けた。
私は実際に体験できないとなかなか納得できない。だからこのように聞いた時は、頭では理解しながらもどこかでこの建物が水に支えられているわけがないと疑っていた。しかし、施設見学で水が貯められているのを見て、お世辞ではなく心から「すごい」と思った。私だったら絶対に水の中に建物を入れて免震しようなんて思いつかないだろう。驚きだった。
パーシャルフロートはサイエンスキャンプで印象深かったものの1つだが、もう1つはやはりなんといっても実験だ。ここでは、テーマである「風の強さを魅る感じる」ために、ブロックで40cm以上の建物を建て、風を当てる。そしてどれだけ風の影響を受けにくい建て方をするかが課題であった。
私のいた班では全て5種類建て、結局最後に作ったものが一番良い結果となった。それは建物に当たった風によって作られる渦を打ち消すように工夫したことによるものだ。実験を重ねてどう工夫したらよいのか考え、ドキドキしながら結果を待つことは本当に楽しく良い経験となった。まさに「風の強さを魅た感じた」といえるだろう。
また今回も前回のサイエンスキャンプに引き続き、普段の生活では決して交流のない友人が全国にでき、進路について考える上でもとても良い刺激となった。もしこのようなすばらしい機会があったら、ぜひ積極的にチャレンジしていきたい。準備して下さった清水建設、事務局の方々、本当にありがとうございました。
第1日目
(3月27日)
12:30
〜
13:00
集合【研究所】
13:00
〜
14:00
開講式、オリエンテーション
14:00
〜
17:00
研究所内の見学(風洞実験棟、本館、振動棟、音響棟)
17:00
〜
19:00
研究者との懇親会(夕食)
19:00
〜
19:30
宿舎へ徒歩で移動
19:30
〜
21:30
参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月28日)
7:00
〜
朝食
8:30
〜
9:00
宿舎へ徒歩で移動
9:00
〜
10:00
講義「風の話」
10:00
〜
12:00
実習内容と課題の説明
12:00
〜
13:00
昼食
13:00
〜
17:00
実習「構造物に作用する風力」
17:00
〜
17:30
宿舎へ徒歩で移動
18:00
〜
19:00
夕食
19:00
〜
21:00
参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月29日)
7:00
〜
朝食
8:30
〜
9:00
会場へ徒歩で移動
9:00
〜
10:30
実習「構造物に作用する風力」、まとめ
10:30
〜
12:00
ディスカッション「最適な建物形状の模索」、講評
12:00
〜
12:30
閉講式
12:30
解散【研究所】
千葉県立船橋高等学校 教諭
第1日目 3月27日(月)
集合時間に遅れた者もいたが、オリエンテーション中に到着した。研究所内の見学(風洞実験棟、本館、振動棟、)研究者との懇談会と歩きづくめ、立ちっぱなしで盛りだくさんの内容をこなした。明日に向けて宿舎でのミーティングは風がテーマだったので「風ゴマ」を紹介し、親睦を深めた。
第2日目 3月28日(火)
風についての講義を受け模型を組み立てながら「風力係数」を求めた。より小さな「風力係数」の建造物を求めるため、模型を組み立てながら測定を繰り返した。アドバイザーが最初に設計した建造物の「風力係数」を越える建造物を造るのが当面の目標となる。ミーティングでヒントを与えた。
第3日目 3月29日(水)
各班の設計した建造物の良い点や悪い点について発表、ディスカッションした。「風力係数」は目標値をクリアーしたが実際に建てられる建造物かとなると、生徒の設計したものは疑問視するものが多かった。風力係数は一つの目安に過ぎないと理解した。
開催状況部分のみとなります。
財団法人 日本科学技術振興財団
振興事業部
サイエンスキャンプ事務局
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
TEL. 03-3212-2454 FAX. 03-3212-0014
・
日本科学技術振興財団HP
・
科学技術館HP
・
日本科学技術振興財団振興事業部HP
(C) 2012 Japan Science Foundation All Rights Reserved.