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スプリング・サイエンスキャンプ2006 スプリング・サイエンスキャンプ2006トップ キャンプ開催概要 キャンプ参加者 プログラム報告

脳を見る、知る、調べる

キャンプ会場

国立大学法人 新潟大学 脳研究所
〒951-8585 新潟県新潟市旭町通り1-757
http://brain.bri.niigata-u.ac.jp


キャンプ会期
2006年3月28日(火)12:30 〜 3月30日(木)11:00 2泊3日

キャンププログラム
 
新潟大学脳研究所で職員や大学院生たちが取り組んでいる研究の一端に触れ、現代の脳研究が到達している地点とその問題点を学びました。ヒトの脳を実際に見ることや、この臓器が我々の心の場所であることを学びました。さらに、現在世界の先端でおこなわれている脳研究に参加し、研究の面白さや難しさなどを体感しました。  



体験感想
新潟:希望の大地
沖縄工業高等専門学校2年生
キャンプ初日は、実際に人の脳に触れ、機能などについての説明を受けました。
人の脳は予想よりもとても大きくて重く、私の手にずっしりと乗りました。この中にこの人の人格や生き方の全て詰まっていたと考えると脳がますます神秘的に感じました。
 2日目の初めの講義では神経伝達の基本的な仕組みを学びました。今までで一番面白かった講義でした。細胞と細胞の間で起こっていることは化学反応の連続ですが、生きているということはとても不思議で、全てを化学反応だけでは説明できない気がします。
 一番衝撃的で見ていて感動した実験は神経細胞を自分達で脳から取り出し手、細胞一つ一つを観察したことです。
 親ラットから胎児を取り出し、胎児の脳を採取する一連の作業は私の脳に焼きついています。それから細胞同士をばらばらにして顕微鏡で観察しました。私たちの培養した細胞はまだ突起が伸びていなくて、2日目、1週間と生育時間の違う神経細胞を見ました。次へつなごう、つなごうという本能のようなものを感じました。
 その後、受容体やシナプスなどを色分けして染めたネオンのような神経細胞や蛍光に染めた神経細胞を観察しました。蛍光に光る仕組みは抗原抗体反応を用いて染色したものだそうで、その方法がとても面白かったです。
 今回のキャンプでは、沢山の知識のほかに、学ぶ楽しさを再発見しました。興味を持って、自分で調べて質問をし、その答えに納得して感動する、新しい疑問が生まれる、ということをしばらく忘れていたように思います。ここでの話はとても楽しくてしょうがなく、やはり、私は細胞や遺伝子が好きだと再認識できました。
 ここで出会った仲間も、研究所の皆さんも楽しそうに実験をしてとても生き生きしていました。私も目標に向かって頑張ろうと思える素晴らしい体験でした。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月28日)
12:30 13:00 集合【大学】
13:00 14:00 開講式、脳研究所の紹介
各部門の紹介と見学
14:10 15:40 1)ヒトの脳を見る(病理学分野)
2)ヒトの脳の病気(神経内科学分野)
3)ヒトの心を探る(脳機能解析学分野)
15:50 17:00 講演「ヒトの脳の不思議」
1)ヒトの脳の発達
2)ヒトの脳の仕事
※この日のプログラムは、本研究所で開催する「世界脳週間」の参加者と一部合同で行った。
17:00 17:30 宿舎へ路線バスで移動
18:00 19:00 夕食
19:00 21:00 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月29日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ路線バスで移動
9:00 12:00 講義と実習(この日は2つのグループに分かれて行動した)
(A)グループ ヒトの神経と脳の発達
(B)グループ 動物を用いた記憶・学習の研究
12:00 13:00 昼食
13:00 16:30 講義と実習
(A)グループ 脳の働きを目で見る
(B)グループ 神経細胞を見る、調べる
17:00 18:30 研究者との懇親会(夕食)
18:30 19:00 宿舎へ路線バスで移動
19:30 21:30 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月30日)
7:00   朝食
8:20 9:00 会場へ路線バスで移動
9:00 10:30 実習のまとめ、ディスカッション
10:30 11:00 閉講式
11:00     解散【大学】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
新潟県立羽茂高等学校 赤泊分校 教諭
 
第1日目(3月28日)
 プログラムは、観察と講演。観察は三つのグループに分かれ行った。
(1)ヒトの脳を見る(病理的) 5名参加。  (2)ヒトの脳の病気(神経内科) 2名参加。  (3)ヒトの心を探る(fMRI) 1名参加。各1時間30分のコースで参加者は満足していた。講演は、「ヒトの脳の発達」と「ヒトの脳の仕事」と各30分ずつの講演で生徒のうち2名が質問していた。
 夜のミーティングは、翌日の班分けと自己紹介。参加者はお互いにすぐ慣れた様子。

第2日目(3月29日)
二つのグループに分かれ、講義と実習となる。Aグループは、観察が多く、どちらかというと知識のinput。Bグループは、動物を使った実験が多く、かなりのインパクトがあった様子。どちらも盛り沢山でかなりハードな感じであったが、最後まで真剣に取り組んでいた。
 夜は、翌日の発表の準備と言うことで、4時間近く準備に費やしたが終わらず、各自部屋で追加作業をした。

第3日目(3月30日)
発表会(まとめ)は、各グループ15分で実施。OHPシートを用いて、いろいろ工夫して発表していた。その後、三日間の感想を発表し、その後短時間であったが、ディスカッションを行った。
 生徒は、充実したプログラムと大学スタッフの熱い気持ちに感動していた。

開催状況部分のみとなります。

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