我が国は、科学技術の振興により、豊かな国民生活や社会経済の発展及び産業競争力の強化を実現する「科学技術創造立国」を目指しています。しかしながら、昨今我が国では、青少年をはじめとする国民の「科学技術離れ」「理科離れ」が指摘されています。また、科学技術が高度化、複雑化し、わかりづらいものとなったことも、その一因と考えられます。そのため、青少年が科学技術に夢と希望を傾け、科学技術に対する志向を高める機会の充実が求められています。
「スプリング・サイエンスキャンプ」は、次代を担う青少年が、先進的な研究施設や実験装置がある研究現場等で実体験し、第一線で活躍する研究者、技術者等から直接講義や実習指導を受けることにより、科学技術に対する興味・関心を高め、学習意欲の向上を図り、創造性、知的探究心を育てることをねらいとしています。春休みの一定期間、高等学校、中等教育学校後期課程または高等専門学校(1〜3学年)等を対象として、最先端の科学技術を直接体験・学習できる科学技術体験合宿プログラムを提供するものです。
開催にあたっては、学校教育の現場で日頃高校生の指導をされている教職員の協力を得つつ、青少年にとって魅力的な科学技術体験学習の環境を築き上げていきます。
特色あるプログラムを企画していますので、ぜひ多くの高等学校、中等教育学校後期課程または高等専門学校(1〜3学年)等の皆さんが参加され、将来への希望を大きく育てることにつながればと願っております。
平成18年の春休みに行なったスプリング・サイエンスキャンプは、大学(東京大学大学院総合文化研究科、新潟大学脳研究所、大阪工業大学工学部応用化学科、関西大学工学部、鹿屋体育大学体育学部)、公的研究機関(独立行政法人日本原子力研究開発機構国際原子力情報・研修センター)、民間企業研究所(味の素株式会社ライフサイエンス研究所、オムロン株式会社京阪奈イノベーションセンタ、鹿島建設株式会社技術研究所、清水建設株式会社技術研究所、東京電力株式会社技術開発センター、東レ株式会社地球環境研究所、日本電子株式会社本社昭島製作所、日本電信電話株式会社横須賀研究開発センタ、株式会社日本無重量総合研究所無重量研究センター、パイオニア株式会社総合研究所、株式会社日立製作所中央研究所、富士ゼロックス株式会社研究本部、松下電器産業株式会社先端技術研究所ナノテクノロジー研究所、株式会社リコー中央研究所)が会場となりました。各会場では、それぞれ6〜50人(計494人)の高校生、高等専門学校生(1〜3年生)を2日間又は3日間受け入れ、それぞれの研究機関の特徴を活かした実習・実験を主体とする科学技術体験学習、研究者・技術者との対話、参加者同士の交流を行いました。
文部科学省
[国立大学法人]
東京大学、新潟大学、鹿屋体育大学
[私立大学]
大阪工業大学、関西大学
[公的研究機関]
独立行政法人日本原子力研究開発機構
[民間企業]
味の素株式会社、オムロン株式会社、鹿島建設株式会社、清水建設株式会社
東京電力株式会社、東レ株式会社、日本電子株式会社、日本電信電話株式会社
日本無重量総合研究所、パイオニア株式会社、株式会社日立製作所
富士ゼロックス株式会社、松下電器産業株式会社、株式会社リコー
財団法人日本科学技術振興財団
スプリング・サイエンスキャンプ会場/プログラム
人数
会期
「ライフサイエンス事始め〜細胞の培養と遺伝子の導入に挑戦しよう〜」
東京大学大学院 総合文化研究科
50名
2006年3月25日(土)
〜27日(月)
「脳を見る、知る、調べる」
新潟大学 脳研究所
8名
2006年3月28日(火)
〜30日(木)
「高分子って何?〜プラスチックからタンパク質まで〜」
大阪工業大学 工学部 応用化学科
12名
2006年3月22日(水)
〜24日(金)
「エネルギーを化学する 〜化学が支える先端エネルギー〜」
関西大学 工学部
12名
2006年3月23日(木)
〜25日(土)
「スポーツ科学の最前線〜From Gene to Gold〜」
鹿屋体育大学 体育学部
12名
2006年3月25日(土)
〜27日(月)
「意外と身近な放射線とナトリウム」
独立行政法人日本原子力研究開発機構 国際原子力情報・研修センター
10名
2006年3月26日(日)
〜28日(火)
「アミノ酸を知ろう!味の科学 〜昆布からグルタミン酸の抽出・分析&味の体感〜」
味の素株式会社 ライフサイエンス研究所
8名
2006年3月22日(水)
〜24日(金)
「センサが変える未来の社会!」
オムロン株式会社 京阪奈イノベーションセンタ
15名
2006年3月22日(水)
〜24日(金)
「超高層ビルの世界へようこそ」
鹿島建設株式会社 技術研究所
11名
2006年3月26日(日)
〜28日(火)
「風の強さを魅る感じる」
清水建設株式会社 技術研究所
12名
2006年3月27日(月)
〜29日(水)
「資源・エネルギーと環境保全について考える」
東京電力株式会社 技術開発センター
12名
2006年3月28日(火)
〜30日(木)
「21世紀の地球環境改善へ 〜水処理分離膜の技術〜」
東レ株式会社 地球環境研究所
8名
2006年3月28日(火)
〜30日(木)
「ナノメートルの世界を観る
〜ようこそ「電子で観るナノメートルの世界」へ〜」
日本電子株式会社 本社 昭島製作所
9名
2006年3月27日(月)
〜29日(水)
「安心・安全・楽しい未来を実現する情報通信技術を体験しよう!」
日本電信電話株式会社 横須賀研究開発センター
15名
2006年3月27日(月)
〜29日(水)
「落下塔を利用した微小重力実験の体験」
株式会社日本無重量総合研究所 無重量研究センター
10名
2006年3月26日(日)
〜28日(火)
「最先端カーナビゲーションに触れてみよう」
パイオニア株式会社 総合研究所
6名
2006年3月22日(水)
〜24日(金)
「未来の産業を体験しよう!」
株式会社日立製作所 中央研究所
10名
2006年3月21日(火・祝)
〜23日(木)
「ハイブリットコミュニケーション
〜先端技術で未来メディアの研究プロセスを体験しよう〜
『伝えたい☆〜もっと、もっと!コミュニケーション』」
富士ゼロックス株式会社 研究本部
10名
2006年3月21日(火・祝)
〜23日(木)
「体験しよう!未来の電池の作り方」
松下電器産業株式会社 先端技術研究所 ナノテクノロジー研究所
8名
2006年3月22日(水)
〜24日(金)
「ユビキタス時代の新しい技術を体験しよう
〜撮って創っていろいろプリント〜」
株式会社リコー 中央研究所
8名
2006年3月26日(日)
〜28日(火)
応募締切日時点で、高等学校、中等教育学校後期課程または高等専門学校(1〜3年生)等に在籍する生徒。
応募者は「参加申込書」に必要事項を記入の上、サイエンスキャンプ事務局に応募締切日必着にて送付。
開催時期
応募期間
応募締切日
2006年3月21日〜30日
2005年12月28日(水)〜2006年 2月16日(木)
2006年 2月16日(木)
「参加申込書」にもとづいて、各プログラムの研究機関又は日本科学技術振興財団、アドバイザーが選考を行い、参加者を決定しました。
開催時期
選考結果通知日
2006年3月21日〜30日
2006年 3月上旬
8,000円(自宅〜会場間の交通費は参加者負担)
各研究機関のサイエンスキャンプ担当者からなるスプリング・サイエンスキャンプ運営委員会を開催し、サイエンスキャンプ実施内容、参加者選考方法、及び実施上の課題等を検討しました。
高校教員等からなるスプリング・サイエンスキャンプワーキング委員会を開催し、科学技術体験合宿プログラムの内容、参加者の引率、安全管理、及び実施上の課題等を検討しました。
また、キャンプ当日は、高校生が充実したキャンプ生活を送れるように、高校教員がアドバイザーとして参加者引率を行いました。アドバイザーは、高校生には理解の難しかった学術用語や専門知識の解説、その日の体験活動のまとめ、最終日に参加者による研究者への発表があるプログラムには発表準備の支援のほか、生活面でのアドバイスも行いました。
科学の普及教育、科学技術館の運営など、科学教育の経験を持つ日本科学技術振興財団サイエンスキャンプ事務局員が、会場担当者、アドバイザーと連携しながらキャンプ当日の運営を行い、高校生、高等専門学校生のサポートを行いました。
スプリング・サイエンスキャンプの開催地は、埼玉、東京、神奈川、新潟、福井、岐阜、滋賀、京都、大阪、鹿児島の10都府県でした。
財団法人 日本科学技術振興財団
振興事業部
サイエンスキャンプ事務局
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
TEL. 03-3212-2454 FAX. 03-3212-8449
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