電気抵抗が0になる超伝導について、歴史的背景・現在の研究の状況などについて講義説明するとともに、サンプルの電気抵抗の温度変化を測定しグラフ化し、マイスナー効果を確かめた。また、超伝導体をひとりひとりが自作した。その場で専門のスタッフに質問・疑問をぶつけその回答に対し、さらに質問をするなど活発な交換が行われた。超伝導について全般的な知識と実験を行うことができたと思う。最終日には研究室の訪問、今回のキャンプを通じて感じたまとめの発表もあり、積極的に学ぶことができるプログラムであった。今回のプログラムのタイプは、特定分野の専門的な内容に踏み込んでいくプログラムと分野全般を幅広く体験でき、キッカケを与えるプログラムの複合型である。 そもそも数式的な理論上の理解は高校生には不可能であると思われる。しかし、実際に超伝導体を作成し抵抗値の測定やマイスナー効果を確認し、磁気浮上する状態、超伝導になる電子の状態についてその場で質問と回答を繰り返す中で、深い境地に達したと思われる。最終日の講義はかなり難しい内容であったが、生徒の積極的な姿勢が見られた。講義のすぐ後も先生を取り囲み、周りの他のスタッフにも質問をし、教室の隅では周期表に関する講義も始まるなど時間が足りないほど活発な時間であった。はじめて会ったメンバーであったが、今回のキャンプの最後には参加者同士の一体感が生じたと思う。