サイエンスキャンプ
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身近な機械を覗いてみよう

キャンプ会場
株式会社日立製作所 機械研究所
〒300-0013 茨城県土浦市神立町502番地
URL:http://www.hqrd.hitachi.co.jp/merl/

キャンプ会期
2004年3月24日(水)午後5時〜3月26日(金)午後3時30分 2泊3日

キャンププログラム
 
私たちの生活は、コンピュータ、自動化装置、高速交通機関などの普及により大変便利になりました。情報化時代の今日においても「機械技術」は依然として重要な役割を果たしており、私たちの日常生活を支えています。
今回のキャンプでは、私たちの身近にある様々な装置のメカニズム研究開発現場を訪れ、現金自動取引装置(ATM)、ハードディスク装置(HDD)、鉄道用パンタグラフなどに隠された秘密、からくりおもちゃの動作、そして先端の機構シミュレーションを体験しました。
 

体験感想
機械について楽しく学べた3日間
中村学園三陽高等学校2年生
サイエンスキャンプに参加して様々な身近にある機械について知ることができた。普段使っているATMの実習でも見ることが出来ない中の構造が見ることができ、それを詳しく教えてくれ、さらに自分達で装置を使って紙幣が重ならないわけ、飛び出さないわけを様々な機材を使って実験をして記録していき調べました。
 次の実習は、ハードディスクの中を実際に分解したり、高速度カメラを使って落下実験を行ないました。小さく壊れやすい装置で中を見たときも、本当に精密でこのようなものがどうして大量の情報を記録できるのかと思いました。でも、講師の方がわかりやすく説明してくれて少しは理解できました。落下実験の時は、友達と知恵を出し合って落ちても壊れないように工夫しました。1回目より2回目の方が少しは衝撃を抑えることができました。その日の懇親会で研究所の方に様々な質問ができ、とても参考になって良かったです。最終日は、「風の音を聞いてみよう!」というテーマで、まず無響室に入り全く音が反射しなくて不思議に思いました。部屋の壁が特殊で吸音材というものを使っているそうです。そこで自分の声を聞いたり、装置を使って知ることができてとても楽しく学べました。

キャンプスケジュール
第1日目
(3月24日)

17:00      集合【宿舎】
18:00 19:00  夕食
19:00 21:00  参加者&引率者ミーティング
第2日目
(3月25日)
7:00    朝食
8:50 9:30  会場へバスで移動(ホテルバス)
 9:30 10:00  開講式、機械研究所の紹介
10:00 12:00  紙幣が余分に出ない訳… ATMのメカニズムに触れてみよう!
12:00 13:00  昼食
13:00 13:50  研究所施設の見学
14:00 17:00  携帯にもHDD!?−意外とタフなミクロの技術−
17:30 19:00  懇親会(夕食)
  19:00 19:40  宿舎へバスで移動(ホテルバス)
  19:40 21:30  参加者&引率者ミーティング
第3日目
(3月26日)

7:00    朝食
8:20 9:00  会場へバスで移動(ホテルバス)
9:00 12:00  風の音を聞いてみよう!
12:00 13:00  昼食
13:00 14:30  なぜこう動く?おもちゃの世界
14:30 15:00  閉講式
15:00 15:30  「神立駅」へ車で移動
15:00      解散【JR常磐線「神立駅」】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
東京学芸大学附属高等学校教諭 田中義洋 先生

写真
<1日目:3月24日(水)>
 今回参加した10人は、機械や物作りが好きな者が多く、将来はエンジニアを志している者が集まった。そのため、引率前から、おとなしく、あまり話をしない者が多いであろうと予測していたが、予想以上にまじめで、おとなしい男子生徒であった。そのため、1日目(集合して前泊した日)は、お互いの会話にも乏しく、打ち解けた雰囲気もなかった。しかし、集合状況などは遅刻する者もなく、基本的な生活面については、まったく問題がなかった。ただ、プログラムの内容は、グループでの実験や実習が中心であるため、お互いが打ち解けていないと、円滑に実験や実習が進まないことや、あまりにおとなしいと、せっかく研究者の方々と直接話をする機会がありながら、十分に話すことができないことなどが危惧された。そこで、とにかく参加者同士が打ち解け、お互いに交流を持ってもらうことに、引率の力点を置いた。そこで、1日目のミーティングでは、参加者一人一人に自己紹介をしてもらい、自分の住んでいる場所や在籍している学校の様子を話してもらった。その後で、話した人に最低3個の質問をしてもらうようにした。ところが、1、2個は質問がでるものの、なかなか3個は質問が出にくかった。本来ならば、さまざまなゲームなどをして、より交流を深めるべきであるのだが、長旅の疲れが見られる者もいたので、それ以上、何かを行うことはしなかった。そして、研究者の方々と高校生が直接話をする機会は大変貴重なものなので、ともかく遠慮せず、研究者にどんどん質問をしてほしいということを伝えるにとどめた。

<2日目:3月25日(木)>
 2日目(研究所での初日)の午前中は、ATMのメカニズムにについてのプログラムであり、グループでの実験がややぎこちなかったものの、共同で実験を行っているうちに、少しずつ打ち解けてきた。午後は、HDDを使った実験であったが、特にHDDの分解作業に熱中して取り組んでいた。そして、懇親会を兼ねた夕食では、前日の危惧が杞憂のごとく、研究者の方々と盛んに話をしていた。これは、研究所でのプログラムが充実していたことや、研究者の方々が積極的に高校生に話しかけていただいたことによる。主な話題は、機械について学べる大学への進学のことや、研究所への就職の方法など進路関係のことであったが、中には、同じ地域の出身同士の場合は、地元の話題に及んでいる場合もあった。
 懇親会で和んだこともあって、2日目のミーティングでは、前日とは打って変わって参加者同士が打ち解け、お互いに交流を持っていた。その結果、諸連絡を伝え、プログラムの感想などを話してもらった後は、自然発生的にトランプが始まり、10人全員が仲良くトランプに参加していた。その光景を見た時に、これで大丈夫であると確信をした。
この1日のプログラムに参加した感想は、次のようなものであった。
・わかりやすくて、良かった。
・最初緊張したが、難しい話もわかりやすくしてくれて、良かった。
・堅苦しいと思っていたが、楽しくて良かった。
・面白かった。
・夕食の時に、研究者と話せて楽しかったし、参考になって良かった。
・ATMとHDDについて、詳しく話してもらって良かった。
・研究者が思っていたほど厳しくなかった。面白い人で良かった。
・今まで見たことのない研究所内が見られて、研究者の生の声が聞けて良い体験ができた。
・いつもと違う貴重な体験ができて、良かった。
・研究所の対応が良くて、楽しかった。
 以上のように、参加した10人とも、極めて好意的な感想を述べていた。

<3日目:3月26日(金)>
 最終日は、前日以上にとても良い雰囲気でプログラムを進めることができ、午前中の音響や低騒音風洞を用いた実習、午後の力学おもちゃの観察や機構シミュレーションのそれぞれについても、極めて充実した体験となり、成果があがったと思う。

開催状況部分のみとなります。
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