サイエンスキャンプ
HOME HOME
開催報告 開催報告トップ
ウィンター・サイエンスキャンプ2004-2005 スプリング・サイエンスキャンプ2004 トップ キャンプ開催概要 キャンプ参加者 プログラム報告

生命の海を科学する〜海洋のミクロ生態系〜

キャンプ会場

国立大学法人愛媛大学沿岸環境科学研究センター
〒790-8577 愛媛県松山市文京町2-5
URL:http://www.ehime-u.ac.jp/~cmes/

キャンプ会期
2004年12月25日(土)午後0時30分〜12月27日(月)午後2時30分 2泊3日

キャンププログラム
 
海に住む魚やクジラなどの大きな生物は、植物プランクトンを直接食べることに始まる生食連鎖(捕食食物連鎖)に支えられています。また、肉眼では見えないほど小さな微生物は他の生物が利用できない溶存態の有機物を直接食べることができます。この微生物はより大きな生物に食べられていって先の捕食食物連鎖につながります。この連鎖はマイクロビアルループ(微生物捕食食物連鎖)といって近年重要視されています。今回のキャンプでは、海水の水質分析、微生物の観察と定量、および微生物を食べる微小プランクトンや動物プランクトンの電子顕微鏡観察や解剖などを行ない、海水一滴中の生態系を勉強しました。大きな海を支えている小さな生物に着目し、「マイクロビアルループ」および「捕食食物連鎖」について観察・実験を通して勉強しました。  

体験感想
サイエンスキャンプに参加して
愛媛県立宇和島東高等学校2年生
私は担任の先生に勧められて今回のキャンプへの参加を希望しました。以前から海について興味があったのですが、学校の授業で海を取り上げる機会はあまりありません。なので海について学べるのがとても楽しみでした。
講義では初めての「海についての授業」を受けることができ、海の仕組みや生態系、環境についてなどを学びました。そこで改めて海の重要性を認識することができました。これだけ私達と密接に関わっている海についてを、普段学校で学ぶことが少ないのは残念です。
実験・実習では、水中に生きる小さな生物達を見たり感じたりできました。中でも一番印象に残った実習は、顕微鏡を使った実習です。普段使っている物よりずっとキレイに見えて感激しました。また、そこで見れた生き物自体も、とてもキレイな形をしていました。中でも円形の珪藻は、まるで人工物のような円で驚きました。こんな洗練された形の生き物が、その辺の川や海に普通にいるんだなぁと、見ていてとても楽しかったです。場所によって見られる生物がガラっと変わるのも面白いと思いました。その他の実習でも、最先端の機具や装置を見たり使えたりして、とても楽しい思いをさせていただきました。
今回のキャンプに参加して、海への興味がますます強くなりました。私は海洋系の大学を志望していたんですが、そこでどのようなことが行われているかを体験でき、とても良い経験になりました。学部や学科を決める重要な資料になると思います。そして研究者の方々とお話することができたことで、研究には理科の知識だけでなく、広い知識と語学力、あと何より体力が要ることを知りました。おかげで今すべきことが分かったと思います。
最後に、今回沢山の人と新たに知り合うことができたのもよかったです。全国各地の高校生と対話でき、いい刺激や励みになりました。またこのような機会があれば、是非参加したいと思います。ありがとうございました。

キャンプスケジュール
第1日目
(12月25日)
12:30 13:00 集合【大学】
13:00 13:30 開講式、ガイダンス
13:30 14:30 沿岸環境科学の最前線(1)―海洋生態系の基本的仕組みの説明
14:30 15:30 ビデオ等による施設紹介
15:30 16:30 沿岸環境科学の最前線(2)―マイクロビアルループと食物連鎖の説明
16:30 17:00 実験の概要説明
17:20 18:00 宿舎へ徒歩またはバスで移動
18:00 19:00 夕食
19:30 21:30 参加者&引率者ミーティング
第2日目
(12月26日)
7:30 8:00 朝食
8:30 8:50 会場へ徒歩またはバスで移動
9:00 10:00 水質測定(TOC、栄養塩等)
10:00 12:00 微生物測定(DAPI染色全菌数、寒天平板での生菌数測定)の準備
12:00 13:00 昼食
13:00 15:00 固定プランクトン試料解剖観察
15:00 17:00 電子顕微鏡によるプランクトン観察
17:00 18:00 観察のまとめ
18:00 19:30 懇親会(夕食)
19:50 20:10 宿舎へ徒歩またはバスで移動
20:30 22:30 参加者&引率者ミーティング
第3日目
(12月27日)
7:30 8:00 朝食
8:30 8:50 会場へ徒歩またはバスで移動
9:00 10:00 沿岸環境科学の最前線(3)─食物連鎖と生態系汚染の説明
10:00 11:00 施設見学(生物環境試料バンク等)
11:00 12:00 生菌数カウント、データ整理、考察
12:00 13:00 昼食
13:00 14:15 レポートまとめ、ディスカッション
14:15 14:30 閉講式
14:30     解散【大学】


前のプログラムへ 超伝導を作ろう〜高温で見い出された超伝導体の謎〜雪と氷の世界〜雪結晶の仕組みから燃える氷・メタンハイドレートまで〜新素材研究の最前線を知ろう有機の光で照らしてみよう〜有機ELを作る〜燃料電池を作って水素から電気を起こそう知ろう・創ろう自然エネルギーのぞいてみよう!光の科学〜マイクロ波からガンマ線まで〜次世代ゼロエミッション・エネルギー変換システムを体験しよう生命を支えるタンパク質、そのかたちとはたらきを知ろう燃料電池を作って体験しよう!風力発電の技術生命の海を科学する〜海洋のミクロ生態系〜生態系に潜む遺伝子資源と地球環境を学ぼう生命とは何か〜細胞の働きとコミュニケーションを探ろう〜 次のプログラムへ

ウィンター・サイエンスキャンプ2004-2005開催報告トップ開催概要キャンプ参加者プログラム報告
このページの先頭へ

財団法人 日本科学技術振興財団
振興事業部
サイエンスキャンプ事務局
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
TEL. 03-3212-2454  FAX. 03-3212-8449
E-mail
日本科学技術振興財団HP
科学技術館HP
日本科学技術振興財団振興事業部HP
(C) 2012 Japan Science Foundation All Rights Reserved.