サイエンスキャンプ
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環境にやさしい新素材(グリーンコンポジット)を作ろう

キャンプ会場
同志社大学 工学部・竹の高度利用研究センター
〒610-0394 京都府京田辺市多々羅都谷1−3
URL:http://amsel.doshisha.ac.jp/index.html

キャンプ会期
2003年12月25日(木)午後0時30分〜12月27日(土)午後2時 2泊3日

キャンププログラム
 
家庭のバスタブや遊園地のボートなどはガラス繊維で強化されたFRP(繊維強化プラスチック)が用いられています。しかし、それらが不要になったとき、埋め立てられない、燃やせないなど廃棄に当たって難しい問題に直面しています。また、石油から作られるプラスチックスや石油エネルギーを使って作られるガラス繊維ではCO2(炭酸ガス)など、地球温暖化問題も伴います。
そこで今、「環境に優しい先端複合材料:グリーンコンポジット」が注目されています。ここでは、天然繊維、中でも日本人に身近な竹と麻を取り上げ、それらを用いた環境に優しい複合材料を開発します。竹の凄さ、天然繊維の強さを体験した後、グリーンコンポジットを用いてサンドボードを作りました。
 

体験感想
サイエンス
佐賀県立鹿島高等学校2年生
このサイエンスキャンプという機会に自然と共に共存していかなければいけない自分達を見つめ直すがことができたと思う。また、今まで思っていたのが他の国に支援するときに容器などに入れて輸送されるがそのときに使われるプラスチックなどの石油から作られている物はどうなっているのだろうと思った。普通に燃やしてしまえば汚染物質がでてしまい、だからといって持って帰って来るにもお金がかかってしまうのではないか。しかし、同志社大学で研究が進められているような自然の素材から作られる新素材はどうだろうか。石油ではなく竹、とうもろこしなどの繊維から作られているような物は、自然に放置していても自然と土に還り、また肥で農業ができない土地にも自然物質であるための肥料となり、自給自足の生活ができるようになるのではないだろうか。
 自分が考えていたことが少しでも解決でき知識も増えてよかったと思う。ますます研究が進み、いろいろな方面に正しい技術が使われていってほしいと思った。また、自分もそれに貢献できるよう今自分のできることを精一杯やり、少しでも役にたてるよう頑張りたいと思う。

キャンプスケジュール
第1日目
(12月25日)

12:30      集合【大学】
13:00 13:30  開会式
13:30 14:20  先端複合材料の話
14:20 14:40  コーヒーブレーク
  14:40 15:30  竹の伐採
  15:30 17:30  サンドボード作成 I
  17:40 18:00  宿舎へバスで移動(宿舎バス)
  18:00 19:00  夕食
  19:00 20:00  科学よもやま話(木材・竹のはなし)
 講師:則元 みさと京(同志社大学 竹の高度利用研究センター 
 客員フェロー、京大木質科研研究所長)
  20:00 21:30  参加者&引率者ミーティング
第2日目
(12月26日)
7:00    朝食
8:30 8:50  会場へバスで移動(宿舎バス)
9:00 10:30  試験片作成、竹から繊維を取り出す
10:30 12:00  サンドボード作成 II
12:00 13:00  昼食
13:00 17:00  サンドボード作成 III
 SEM観察、強度の比較
  17:30 19:00  懇親会(夕食:エジソンのレコードを聴こう)
  19:00 19:20  宿舎へバスで移動(宿舎バス)
  19:30 21:00  参加者&引率者ミーティング
第3日目
(12月27日)

7:00    朝食
8:30 8:50  会場へバスで移動(宿舎バス)
9:00 11:00  サンドボードの完成を目指して(仕上げ)
11:00 12:00  滑ってみよう
12:00 13:00  昼食
13:00 13:45  閉校式
14:00      解散【大学】


アドバイザー(高校理科教師)の開催報告
東京女学館中学・高等学校教諭 柄山正樹 先生

写真
今回の同志社大学工学部で行われたウインター・サイエンスキャンプは、クリスマス当日の12月25日(木)から2泊3日の予定で、32名(男16名、女16名)の参加で行われ、その内訳は3年生 1名、2年生 18名、1年生 13名であった。
 その内容は、ガラス繊維で強化した繊維強化プラスチック(FRP)の代わりに、日本人に身近な竹の繊維を原料とした、環境にやさしい新素材(グリーンコンポジット)を用いてサンドボードを作ってみようというものであった。なお、サンドボードとは、雪の上で行うスノーボードを砂の上で行うものである。また、このグリーンコンポジットは、従来の石油から作られるプラスチックや石油エネルギーを多量に消費して作られるガラス繊維が地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素の発生を少なくできる可能性のある新素材である。
全国から集まった互いに見知らぬ32名もの生徒達には、当日10名以上の学生の協力態勢がとられており、予定の実習が和気藹々とした雰囲気の中、着実に進められた。サポートスタッフは、下記のとおりである。
・PD(Program Director:大学生の取りまとめ役)1名
・Co(Counselor:各班の引率大学生)6班で6名
・St(Staff:各実習項目で補助する大学生)およびSC(Staff Chief:そのまとめ役)
総勢10名以上

 本プログラムが30名以上のもの多人数にもかかわらず順調に行えたのは、藤井先生やその研究室の学生達の緻密な計画と周到な準備のおかげであった。また、テーマが比較的現在の高校生に欠けている「もの作り」であり講義中心でなく作業が多く含まれたことにもあると思われる。これら実習に伴う、有機溶媒の扱い方の注意や安全対策として、マスクを着用したり、作業における衣服の汚れ防止用使い捨て作業着の着用、糸鋸による切断作業における危険対策としての学生による補助者の配備等々多くの配慮もなされていた。
 また、初日の宿舎における則元京都大学教授による身近な竹に関するお話も、具体的で参加者はリラックスした雰囲気の中で新たな知識を得る内容であり、興味関心を抱くタイムリーなものであった。さらに、懇親会での藤井先生が実演されたエジソンの蓄音機も科学と技術の進歩を認知する意味においても良い題材であった。
 さらに、空いている時間には実習を行った工学部のみならず、大学の施設を見聞できる機会となった。

開催状況部分のみとなります。
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