地球温暖化をくいとめろ!

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ワンポイント

  地球 金星
太陽からの距離
(地球を1として)
1.000 0.7233
太陽から受ける輻射量
(地球を1として)
1.000 1.910
赤道半径
(km)
6378 6052
体積
(地球を1として)
1.000 0.857
密度(g/cm3 5.520 5.240
(2002年理科年表より)

 地球と金星は太陽からの距離と輻射量をのぞいてはほとんど同じような大きさの惑星です。しかし、地球は太陽系で唯一、生命圏のある惑星です。

 二つの惑星の大きな違いである大気を比べると、地球の大気圧は1気圧、金星は90気圧です。また、大気の成分が、地球は8割の窒素と2割の酸素と微量の二酸化炭素などから成るのに対し、金星は97パーセントが二酸化炭素であり、水や酸素は皆無に等しいのです。

 表面温度は、地球が摂氏20度前後であるのに対して、金星は465度近くもあります。

 誕生の頃の金星には、地球と同じように多量の水が存在したと考えられていますが、太陽からの輻射量が地球の1.9倍あることから、二酸化炭素や水蒸気の温室効果により表面温度がどんどん上昇して、最後には水蒸気も水素(軽いので宇宙に逃げ)と酸素(金星表面を酸化して消失・金星表面が赤い理由)に分解して、二酸化炭素だけが残ったのではないかと考えられています。

 この濃い二酸化炭素(97パーセント、90気圧)の温室効果により、金星は生命が住めない高い表面温度を維持しているのです。つまり、金星は二酸化炭素の温室効果が暴走し、現在のようになったと考えられているのです。

 もちろん、地球には多量の水(海水)があり、水が二酸化炭素を吸収するので金星のような二酸化炭素による温室効果の暴走は起こらないでしょうが、宵や明けの明星(身近な惑星である金星)を眺めながら地球温暖化を考えてみるのもよいのではないでしょうか。

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