サイエンスキャンプ
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SCIENCE CAMP 2005

参加者の感想


品種改良の今昔
農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹園研究所/花き研究所
今回特に勉強になったのは、今まで見たことがないめずらしい桃をたくさん見せて頂き、「こんな桃もあるんだ」と言う様なさまざまな発見があったことです。研究員の方の話で、「販売される時、品種名が表示されないのが悲しい」とおっしゃってました。私も、一生懸命開発した品種名が表示されないのは、悲しいと思いました。また、今、研究している品種がうまく行っても、スーパーで並ぶ姿を見られるのは、20年以上も後という話を聞き、気の長い作業を行っているんだなぁと思い感心しました。次に江戸時代の梨や、現代の梨を食べ比べてみると、甘みも柔らかさも現代の梨の方が、遥かにあることがわかりました。けれども私は、硬く酸味がある梨もとてもおいしいと感じました。これらのことを通して、品種改良に興味を持つことが出来ました。さらに、花の色素を調べる実験では、今まで青いバラに興味はありませんでしたが、話を聞くうちに興味が湧き始め研究してみたいと思いました。このサイエンスキャンプは、私にさまざまな興味を与えてくれるきっかけになってくれました。また、普段出来ない実験が出来たことも私の中でプラスになりました。実験を通して、さまざまな感動がありました。この夏、すばらしい体験をしたと思っています。
(東京都立農業高等学校 3年生)

牛の赤ちゃん
生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
私はこのサイエンスキャンプに参加できて一番楽しかったのは、搾乳でした。私は牛を見たことはありましたが、触るのははじめてで、牛の肌はこんなに暖かいものなのだということに驚きました。搾乳もイメージと違いました。牛のお乳はもっと皮膚が厚くてもっと硬そうに見えたんですが思っていたよりも薄くて袋のようなものだとわかりました。次に牛のお腹にいる赤ちゃんを診たことは、私にとって貴重な体験でした。腸が意外に柔らかかったので驚きました。はじめは、なかなか赤ちゃんのいる場所がわかりませんでしたが、教えていただいて頭らしいものがわかりました。その話を帰ってきてからいろいろな人に話すと驚かれます。においの実験では、持っていったくさやを使っていただきました。私は慣れている臭いでも普通の人からすればやはり臭いのだと言うことがわかりました。実験では、においの強さを測りました。体験や学んだ事以外にも私が参加できて良かったことは、いろいろな人に会えたことです。いろいろな人と話をすることができて、今自分がどれだけ狭い所だけで生活していたかわかりました。このサイエンスキャンプは、将来の自分にとても役に立つことだと思います。
(東京都立新島高等学校 3年生)

動物の体の不思議
農業・生物系特定産業技術研究機構 動物衛生研究所
1日目は、牛の診断でした。なんと言っても直腸検査が1番印象に残りました。牛は何回も見て触れているのですが直腸検査をしたのは初めてで、中に手をいれると温かくて「ここが子宮か」「ここが卵巣か」などと、初めて直接触れることが出来感動の連続でした。また豚の子宮を見て触ってエコーでうつす事もでき、貴重な体験ができました。2日目は班別で、遺伝子コースの大腸菌のDNAを取り出す操作でした。いつも私たちが使うピペットとはずいぶん違っているマイクロピペットが、うまく使えなくて量が多すぎたり少なすぎたりしてしまいました。このため、塩基配列の実験をしたとき量が異なりうまく映像に表れなかったのが残念でした。でも、うまくいったところはちゃんと本で見るように並んでいたので感動しました。3日目は家畜のウイルスを顕微鏡で見ました。実際自分でウイルスを探すのですが、見つけるのにとても時間がかかりました。この3日間で、動物を扱うという事が、外見だけではなく内面的なことも、飼育者がわかっていないといけないということが、分かったような気がしました。私は将来動物看護士になりたいと思っているので命を守っていく仕事をするうえで必要な経験ができたと思います。また同じような目的をもった人と友達になれていろんな話ができて、研究所の先生に質問できる機会があり、仕事の話や仕事以外の話も聞ける事ができ、とても勉強になりました。
(広島県立西条農業高等学校 3年生)

自分が研究者になったような心地
農業生物資源研究所
サイエンスキャンプを通して強く興味を引かれたことは三つあります。まず一つは、稲の圃場見学です。そこに植えてあった、たくさんの稲はそれぞれに特有な背丈、葉の形、穂をしており、中には今まで見たことのないものもあり、一口に稲といってもこんなに違うんだと思い、改めて動植物の多様性に驚きました。二つ目は、実験です。特に液体窒素を用いて稲の葉を粉々に砕く過程は、日頃体験できないことだったのでとても楽しかったです。担当の方の万全の準備とサポートのおかげでうまくできて、まるで自分が研究者になったような心地で実験が進めることができたのが、新鮮な感じでよかったです。研究には自分で観察し考えることが必要なんだな、と思いました。そして三つ目は、遺伝子組み換え稲の観察の時に研究者の方がおっしゃったことです。「稲に含まれる吸収されやすいタンパク質の量を増やせば、栄養不足で苦しむ国の人たちの助けとなるかもしれない」ということでした。自分は今まで、そのように遺伝子組み換え作物を考えたことがなかったから、それは僕の考えに大きく影響しました。「苦しんでいる人を助ける」研究というものにとても魅力を感じた瞬間でした。これらの体験はきっと僕の中で無二なものとなると思います。
(私立平松学園大分東明高等学校 3年生)

雑草という名の草はない!
農業工学研究所
研究所での実験は、とても面白いものばかりでした。今までやったことのあるものより遙かに高度で専門的でした。今回のキャンプは、外に出て実際に見たり触れたりすることが多く、実験室で実験してることだけが研究ではないんだなと思いました。サイエンスキャンプは先端技術を見たり、体験したりするものと思って行ったのですが、私の場合はそれよりも自分の将来のことや自然を見る目について学んだと思います。高校1年の私は3年の方達よりも将来を今からじっくり考える時間があり、道を選ぶ上で大いに貴重な資料となりました。自然を見る目とは、家に帰った後にそれに気付いたのですが、木や草が“ただの”木や草でなく名前があり、特徴があってそれを知りたいと思うようになりました。雑草という名の草はないと思うようになりました。そして研究所で教えて頂いた本等を買い、草木に目を向け始めました。先日、学校の中庭に図鑑にあった木を見つけて、自然というものはわざわざ遠くまで足を運ばなくても、身近にあるものだなと感じました。他にもキャンプで全国に同じことに興味を持った人達と友達になれて、たくさん話をしたりできてとても楽しかったです。是非、また機会があれば参加したいと思います。
(京都府立嵯峨野高等学校 1年生)

いざ発表!
森林総合研究所
1日目の講義で、研究内容の説明を受ける中、中学や高校の理科で習ったことも出てきて、基礎知識の大切さを改めて感じた。また、初めて知ったことについては、研究員の方が丁寧に説明してくださったのですぐに理解することができた。学校でまだ習っていないことを知るのは得した気分だなと思った。2日目は野外活動を行った。これは一番楽しみにしていたものだったし、実際とても楽しかった。機械を使って葉の光合成速度を測って歩きまわった。いろいろな植物の種類間や、葉の位置などで測定結果に違いが出て驚いた。また、野外活動の間中、研究員の方々がいろいろな話をしてくださったり、逆に私たちの方からも質問することができた。ちょっとした疑問もすぐに口に出してしまったが、それにも親切に答えてくださったのを覚えている。3日目は主に前日とってきた葉の観察やまとめ、発表会の準備を行った。知識が大分深まったことを感じたが、いざ発表となると改めて他人にわかりやすく説明するのは難しいことだと思った。帰るときには、協力してくださった方々や友達になった皆へ感謝の気持で一杯になった。ハードではあったが、本当に貴重な体験をした3日間だった。
(東京都立墨田川高等学校 2年生)

超伝導体をただ作るのみでなく
産業技術総合研究所 つくばセンター
私にとっての初めてのサイエンスキャンプは、忙しくもとても充実した3日間となりました。講義中、先生方は話を中断しても嫌な顔一つせず、私達のほとばしる質問にじっくりと、手を替え品を替え答えて下さいました。しかも、その場にいらっしゃる先生方みんなが協力して説明して下さいました。質問をする時の恥ずかしさはすぐなくなり、普段学校や家では中々解決できないようなことも分か り易く教えて下さり、とても嬉しかったです。また、実験中で最も印象に残ったのは、「磁束のピン止め」の確認でした。これは、超伝導体の特性の一つで、磁石を近付けて行くと初めは反発するが、その後力を加えて更に近付けると、磁石が超伝導体の上に浮いた状態で空中に留まってしまうというものでした。最初にこの現象を見た時、磁石が浮いているのは同極間に起こる斥力のせいで、小学生でも知っていると思っていました。しかし、実は超伝導体の特性によって起こり、その原理はとても難しく、興味深いものだと知り、かつ磁石の引力・斥力とは何かという新しい疑問も生まれてとても嬉しくなりました。ミーティングや自由時間では、各地域から集まった、同じ分野に興味を持つ良い仲間ができました。普段学校の友達とは話せないような話ができ、自分以外にもこんなことが好きな人達がいるんだと勇気づけられました。
(私立慶應義塾湘南藤沢高等部 1年生)


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