サマー・サイエンスキャンプ2008|参加者の感想

参加者の感想

「新たな自分を発見」(広島県・高校2年生)

食品の安全のために~タンパク質とDNA解析~
国立大学法人 千葉大学 園芸学部

 私は、衣食住の中でも食に一番興味を持っており高校では、食品科学科という学科に所属しています。食は、人間をはじめ全ての動物が欠かすことのできないものです。その食が消化酵素によってどのように分解されているのか興味を持っていました。
 サマー・サイエンスキャンプに実際に参加して学んだことが2つあります。
 1つ目は、タンパク質の消化酵素による分解です。今回の実験では、タンパク質であるウシ血清アルブミンを、酵素であるトリプシンとパパインで分解させるというものでした。この結果から分かることは、酵素であるトリプシンとパパインはBSAなどのタンパク質を分解し、小さなタンパク質を作るということでした。私は、この実験で、さらに食品の分析に興味がわき、大学へ進学してからしたいことも定まりました。
 2つ目は、大学の施設や方針が理解できたことです。大学の施設は高校ではめったに見ることのできない、電子顕微鏡や精密機器などが数多くあり、実際に見てみないと分からないことばかりでした。
 私はサイエンスキャンプに参加して自分の興味・関心を知り、新たな自分を発見することができました。本やインターネット等で調べるだけでは不充分なので、興味のある大学には実際に行ってみることが大切だということが分かりました。

「薬と草のつながり」(大阪府・高校2年生)

自然の贈り物~野草から薬ができるまで~
国立大学法人 千葉大学 環境健康フィールド科学センター

 私は、両親の職業に影響されてか、薬というものにとても興味を持っていました。お菓子の様なのに、飲むだけで辛い病気が治ってしまい、魔法のようだと思っていました。
 サイエンスキャンプに参加して、新しく発見したことが2つあります。
 まず、薬の大元は草だということです。普段見慣れている真っ白な西洋薬と薬草とでは、私の中であまり繋がっていませんでした。しかし、講義を聞き、薬草は様々な特性を持っていて、それを生かした病気の治療に使われていると知り、納得ができました。また、実際に野山や薬草園を歩き、生えている薬草を食べたり、見たりすることでより一層理解が深まりました。教授がよく口にした「舌センサー」「目センサー」という言葉がとても印象的でした。センブリの舌に張り付くような苦みは、一生忘れることはないと思います。
 もう1つは、草の素晴しさです。私は、薬に興味があったのですが、草が好きで応募したという人がいました。私はその友達と話すことで、今までただの雑草だと思っていた植物にも目を向けることができました。また、身近に生えているヨモギやタンポポにも効果があることを知り、違った視点から薬学を捉えることができてとても新鮮でした。
 キャンプを終えて、現在私たちがのどが痛くなればインドメタシンを飲む、ということを知っているのは、昔の人の発見があるからこそだと思いました。化学のない時代に漢方薬を生みだした人々は凄いと思います。私は、漢方薬のことも勉強して患者さんの症状に合わせて西洋薬も漢方薬もお勧めできる薬剤師になりたいです。

「ものづくりのすばらしさ、無限の可能性」(兵庫県・高校2年生)

ロボット・アナトミー~ロボットの身体・脳を五感で感じる~
早稲田大学 先端科学・健康医療融合研究機構

 私はもともとロボットやものづくりにとても興味があり、もっと勉強したいと思っていました。しかし、「ものづくり=男子」というイメージが強いせいか、私の周りには、同じ夢を持つ友人もなく、交流を持つことも勉強することもできず、この夢を諦めていました。だからこそ、キャンプでたくさんのことを学び、自信をつけ、将来の為に役立てたいと思っていました。
 キャンプで体験した事はたくさんありますが中でも、プログラミングという作業は最も心に残っています。簡単そうに見えるのに、様々な組み合わせによって動き方が全く異なるので、自分が動かしたいと思う通りにプログラミングするのにとても苦労しました。今までは店で買ったものは、作られた通りにしか動きませんでした。しかしプログラミングすることによって、自らの意思どおりに動き、自分で作ったという実感がもて、とても感動しました。改めてものづくりのすばらしさ、無限の可能性を感じました。
 キャンプでの経験を通して私は「物事の本質をみる」ということを学びました。ものづくりは使う人のため、困っている人のことを考えてするものです。だからこそどんなに細かな所までも見極める必要があるのです。そうすることで本当に人々の役に立つ『ものづくり』ができるのだと思いました。

「自分でもできる喜び」(大阪府・高校1年生)

ユビキタスを体験する~ICタグと暮らしへの応用~
東京工科大学 コンピュータサイエンス学部

 私はサイエンスキャンプを学校で知り、先生に勧められ応募しました。行けると分かった時、嬉しい気持ちと場違いだったらどうしようという不安な気持ちになりました。
 当日、いろいろな先生の話を聞いているうちに、ICタグとはこんなに奥の深いものなのかと思いました。生まれて初めて行ったプログラミングは、できた時とても感動しました。自分でもできるんだなぁと思い、とても嬉しかったです。一番楽しかったことは先生や大学生との懇親会です。普段は絶対に交流のない教授に大学についての話を聞き、とても視野が広がりました。そして、今やっている勉強がどんなに大切なのか分かり、これまで以上に意欲を持って勉強に取り組んでいこうと感じました。現役大学生に、大学とはどんなところか、日常を教えてもらい、イメージがふくらみました。そして早く大学生になって、教えてくれた大学生のようになりたいと思いました。
 最後に一番心に残ったのは、ICタグの新しい使用方法についての発表と討論会です。私は一緒の部屋だった生徒と2人で発表したのですが、試行錯誤しながらアイデアを出して発表し、色々な方の意見を聞くことができて楽しかったです。他の生徒たちの発表も色々な考え方があり勉強になりました。
 今回、このキャンプに参加したことで、視野がぐんと広がり、将来を考えるのにとてもいい経験になりました。

「不安から『本物』に変わった瞬間」(神奈川県・高校2年生)

マイクロ2足歩行ロボットの製作と制御
国立大学法人 名古屋大学大学院 工学研究科 マイクロ・ナノシステム工学専攻

 サイエンスキャンプに行こうと思い立った時、私の中には「将来ロボットについて研究したい」という漠然とした考えしかなかった。そのためにどうすれば良いのか分からなかったし、そもそも自分が本当にロボットに興味があって、意欲を持ち続けているのかもよく分からない。…そのような不安と共に、会場へ行った。
 しかし、その不安は、この2泊3日でほとんど無くなるのであった。
 1日目はロボットの組み立てを行った。ヤスリとハンドニブラを用いて基板の形を整え、コンデンサやダイオードなどを付けて、回路を作る。そして、ロボットの足となるサーボを取り付ける。これが簡単そうに見えてなかなか難しい。私は皆から大きく遅れを取ってしまい不安が膨らんだ。しかし、同部屋の生徒と頑張り、翌日に間に合わすことが出来た。
 2日目はプログラミング。1日目の遅れのせいでやはり皆より進みが遅かったが、ロボットを歩かせるところまでこぎ付けた。気付けば予定終了時刻を過ぎている。熱中していて、時間が経つのも忘れていた。
 そして私は、ふと思った。もし意欲を持っていなかったら、ここまでやってこられなかったのではと。ならば、私のロボットに関する興味は「本物」である。そう思った瞬間、持っていた全ての不安が一気になくなり、前向きな気持ちとやる気が湧き出てきた。
 3日目、私はひたすら自分の目標である「ロボットを真っすぐ歩かせる」ことを目指して、コンピュータの前に座り続けた。結局発表の場では失敗したが、もうそれを不安とは感じられなかった。むしろ、ますます向上したいと思った。そんな自分にびっくりした。
 この3日間で、自分と自分の将来に自信をもてたことは、きっと一生忘れないだろう。

「ロボットは人間が設定しないと何もできない」(愛知県・高校2年生)

チョット賢いロボットを作ろう!!~ロボットプログラミングに挑戦~
同志社大学 工学部 インテリジェント情報工学科

 僕がこのキャンプに参加したのはロボットのプログラミングを学びたかったからだ。実習で使ったプログラミングソフトはとても使いやすく簡単で、初心者の僕でもよく学べた。この3日間でプログラミングの流れや基礎的なことはだいたい理解できたが、実習ではなかなかロボットが思った通りに動かずに苦労した。その中でも光を感知するセンサーを使うのが難しかった。光センサーは蛍光灯や直射日光までも感知してしまうため工夫が必要だった。ロボットは人間がしっかり設定しないと何もできないのだと身にしみてわかった。
 また、実習以外で楽しかったのは大学施設の見学で、最先端の研究や技術を垣間見ることができとても良い経験ができた。中でもおもしろかったのは通信技術に関するものだった。それは手紙やメールとは違ったものでコミュニケーションを重視したものだった。文章では伝わらない話し方や表情をテレビ電話のようなものを使って伝える技術で、その研究が進めば遠い国の人と討論する際にも便利だと聞いた。他にも障害者のための電動車イスには驚いた。歯をかみしめたり目を動かすことで移動したり止まったりするのを実際に見た。このような技術が発展していけばますます我々の社会は便利になっていくと思う。
 このキャンプは科学に興味を持つ、いいきっかけになると思う。実習の内容は高校生なら十分理解できるものだし、最先端の研究を実際に見ることは学習意欲の向上にもつながると思う。

「地球の気候変動を教えてくれた小さな化石」(高知県・高校3年生)

科学の力で地球の未来を探る~遺伝子資源と地球環境~
国立大学法人 高知大学(総合研究センター・海洋コア総合研究センター)

 このプログラムでは、試料処理・観察の方法のみならず、人間の活動が海底の堆積物にも大きく影響するなど、人の活動が環境にどのように影響するかということを学びました。特に楽しかったのは、2日目の実習にあった、有孔虫化石を取り出す作業でした。様々な微化石の中から特定の有孔虫だけを探し出すのは大変でしたが、見つけた時の感動は大きく、夢中になって探しました。そして、こんなに小さな化石から地球の大きな気候変動が分かることにとても感動しました。
 教科書や本を読むだけでなく、実際の研究現場で作業を体験し、その大変さや楽しさを知ることができました。そして、その研究で社会にどのような貢献ができるかを学び、私の関心・意欲がますます高まりました。私は将来この分野で高知大学への進学を目指しており、今回参加できたことは、私の進路決定への大きな手助けとなりました。
 最終日の発表では、内容をまとめる時間が短くて苦労しましたが、得意なことが違う者どうしが協力することで、作業を効率よく行ったり、どうすれば作業がうまくいくかを教わったりと、人それぞれの個性を生かすことの大切さを感じました。人前で発表するのは緊張し失敗もありましたが、仲間や先生方の丁寧な説明・指導のおかげで最後まで発表できました。今回のこの貴重な体験を将来にも生かせるよう、進路の実現を目指したいと思います。

「自分の手で生命の誕生に触れた感動」(愛媛県・高校2年生)

哺乳類の発生工学~卵子と精子の出会いと発生~
国立大学法人 鹿児島大学 農学部 獣医学科付属動物病院

 僕は今回、哺乳類の発生工学について学びました。サイエンスキャンプに参加する前には体外受精は簡単にできるものだと思っていました。しかし、体外受精の実習で、卵子や精子を洗浄したり、精子の濃度を調整したりと様々な工程があることを知りました。実習は実際に牛の卵巣を見て触ったり、牛の胎児のホルマリン漬けを見たりと驚きの連続でした。また、受精卵を実際に母牛の子宮に移植しました。その牛から約280日後に子牛が生まれてくるそうです。このように、自分の手で生命を誕生させることに、とても感動しました。
 そして、緊急に入った牛の尿道造瘻術のオペを見られたことが、とても強く印象に残っています。手術は、血も出ていて、テレビだと気分が悪くなっていたかもしれませんが、実際に目の前で命が助かる姿を見ると、手術をする先生方達がすばらしく思え、感銘を受けました。
 今、牛はほとんどが体外受精だそうです。畜産の体外受精は、生産性や経済性について考えると、今後の日本の農業には必要になるものだと思います。発生工学技術がもっと発展すればいいと思いました。

「『科学』を深く学べた3日間」(福岡県・高校1年生)

原子分子が創るナノ構造の機能と熱科学
国立大学法人 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科

 この3日間のプログラムの全てが私にとってかけがいのない経験となりました。講師が用意してくださったそれぞれの講義・実験に関する資料は非常にわかりやすく且つ、よりくわしい内容で、いただいてすぐに思わず読み入ってしまう程のものでした。
 ナノ物質科学についての講義も、それらをどう理解するか、どのような視点でとらえるか等をあらためて考え、より広い視野を持つこともできました。
 実験・実習ではあたらしいエネルギー開発の可能性や生物の仕組の解明につながるかもしれないことについて等新しく知り、問題点なども話し合ったりしました。
 私は将来つとめたい仕事についてはまだ全然わからない状態でした。しかし今回多くの講義を受け、また講師との交流等を通して、研究をおこなっていくことにとても興味を覚え、またすばらしいことだとわかってきました。
 まだはっきりと研究職を目指すと決めたわけではありませんが、将来そうなるとしてもしっかりできるようにこれからも学問に励んでいこうと思います。

「私たちに託された環境問題」(埼玉県・高校1年生)

CO2濃度を測ろう / 地震・津波を調べよう
国土交通省 気象庁 気象研究所

 私の憧れている仕事をしている方から直接話を聞くこと、それをしたくてうずうずしていた。一番尊敬している歴史上の人物とはもう話すことができないからだ。その滅多にない機会に恵まれ、キャンプが始まる日を心待ちにしていた。初日の夜の立食パーティーでは第46次南極観測隊隊長の方に「気象」を研究することにした動機を尋ねたり、逆に私の参加動機を聞かれたり、夏隊で南極の海洋の調査をした方と様々な話をして充実した時間を過ごすことができた。また、南極の氷を入れてジュースを飲んだり、急きょCO2と南極の海との関係から過去や将来のCO2濃度の変化について考えるという内容のプレゼンテーションを用意して下さるといった心遣いが本当にうれしく、感謝の念でいっぱいだ。
 今回の本題であるCO2の観測からは思ってもみなかった、計算からこのままの量でCO2を排出していると今までCO2を吸収してくれいていた海洋が吸収しにくくなっていきCO2が大気にさらにたまり、地球温暖化は加速度的に進んでしまうことがわかった。その後に研究者の方が「私達ではそろそろ限界だから君達に今後の分を任せるよ。」とおっしゃった事が印象深かった。確かにこの先私達の世代がどのように環境問題をとらえ、どのくらいCO2を発生させてしまうかによって、そこから生じる結果も生きているうちに負うことになる。だから今回、CO2について学んだことはとても意義深かった。
 今回の体験を私は一生忘れない。

「分からないことを分からないと認識できるのが研究の基本」(東京都・高校2年生)

独立行政法人 通信総合研究所 関西最先研究センター
(現 独立行政法人 情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター)

 実験内容は、タンパク質であるカキの平滑筋の太いフィラメントとウナギの筋肉の細いフィラメントが滑りあう様子を、光学顕微鏡で画像を通して観察するものでした。しかし、同じ試料でも、ピント合わせや光の当て方、カメラの感度などを変えるだけで見方が全く違い、基本動作の重要性を実感しました。
 中には、今まで学校で習ったATPや細胞の構造の話もあり、知識を深め、難しい内容を理解する手がかりになりましたが、分からないことの方が大部分でした。しかし、先生が「大学の授業で2単位分ぐらいの内容です」「実は正確には分かっていないのですが…」とおっしゃるたびに、習うこと全てを理解しようと思っていた自分が消え、分からないことを分からないこととして受け入れ、研究するという研究の基本に触れた気がしました。
 また、最初、タンパク質が動くのを見つけるのは、流れ星を見つけるようなものでしたが、観察しやすくする工夫をして、3日間見たので、画像の中からそれを見つけるのが簡単にできるようになりました。このタンパク質が動く画像はビデオに撮ったのですが、家に帰って皆に見せても、それが何で、どんなにすごいものかは理解してもらい難いと思います。しかし、私にとっては3日間の実習が詰まった一生の宝物です。

「ダイヤモンドに恋した夏」(東京都・高校2年生)

いろいろな物質・材料に触れてみよう
独立行政法人 物質・材料研究機構

 私は物質・材料研究機構で金属を研磨したり、ねばり強さを実験と計算によって求めてみたり、ダイヤモンドを生成したり、特性を学ぶなど他ではできない貴重な体験をさせていただきました。その中でも最も印象的だったのは、ダイヤモンドについてです。まず私は研究所の別施設で黒鉛から圧力と熱を加えてダイヤモンドの生成をしました。黒鉛は普段鉛筆などに用いられていてあまり特別な物質ではないのに、その黒鉛からあのダイヤモンドができるなんて驚かずにはいられませんでした。次にダイヤモンドの特性について学びました。ダイヤモンドを燃焼させたり、氷を切断したりするのを観察し、ダイヤモンドの炭素的側面と硬度の高さを改めて知ることができました。
 又、ダイヤモンドを通して人生の有り方を知ることができました。ダイヤモンド(人工)は特に珍しい物質ではない黒鉛でできている、つまり人間の中でも特別天才ではなくても生き方によってダイヤモンドの様な人材に成り得るということです。そして、ダイヤモンドは難しい数式から編み出されたブリリアンカットを加えることで輝きを増します。従って、私たちは自分を磨くことで生活や人生に輝きを増すことができるのです。
 このキャンプで科学に今まで以上に興味を持ち、これからの人生のことも考えることができました。

「研究とは無から有にするものであり、自分との戦いである」(岩手県・高校3年生)

自然災害が発生するメカニズムを学ぼう
独立行政法人 防災科学技術研究所

 私は今回のキャンプを通して、今まで以上に自然災害についての知識を身につけることができました。私は自分が持っている知識は正確なものと思っていましたが、実際はある局面でのみ適した知識であって多様性を欠くものでした。今回、講義を受けたおかげで自分が持っている知識を使い分けて、災害時にそこに適した行動をとらなければならないことを学びました。
 また、自然災害とは平面的に見れば分かることは少ないですが、立体的に見たときに分かることがとても多く、見方を変えることの重要性を感じました。これは自然災害だけでなくあらゆる事象についてもいえると思うので、これからはいろいろな角度から物事を見なければならないと思いました。
 また、今回のキャンプでは実験実習がとても多く、先生方の工夫された講義は、疲れをあまり感じることもなく楽しく受けられました。とくにサバメシ作りはとても楽しかったです。災害時に食料がなくて困ったときに、私がサバメシを作り、食べさせてあげられたら、ほんの一瞬でもみんなを笑顔にできる、と思うほどおいしかったです。
 最後に私がとても印象に残っている言葉は「研究とは無から有にするものであり、自分との戦いである。」です。

「百見は一触にしかず」(和歌山県・高校1年生)

放射線の世界を覗いてみよう
独立行政法人 放射線医学総合研究所

 あっという間の3日間でした。会ったばかりの人と一緒に講義を受け、実習をする。しかも講義は私にとって難しく聞きなれない言葉ばかりで、この3日間やっていけるだろうかと、とても緊張していました。でも今は、参加してよかったという思いでいっぱいです。
 濃い3日間の中でも、特に2日目はメダカの受精卵を見たり、マウスの解剖をしたり、病理標本づくり、施設見学など、ここには書ききれないほど様々な体験をし、感動しっぱなしでした。実際に内視鏡の操作を模型の中でした時、なかなか思った方に行かなくて、結構力がいることや、MRIにチェーンやヘヤピンなどの金属を近づけたらどうなってしまうかなど、知らないことばかりでした。三次元の画像をとることができる超音波検査、HIMAC見学など、その最先端の技術とスケールに驚くばかりでした。
 現場で働いているたくさんの研究者にも会い、実際の研究がわかり、やっている内容は1人1人違っていても、“1人でも多くの人の命を救う”ことに繋がっているのだと思いました。この研究所で、私が今まで“科学者”に持っていたイメージとは違い、明るく楽しく、憧れの人をたくさん見つけました。もちろん全国から集まった素晴しい仲間達も。こうした人たちとの交流が持てるのはまさにこのキャンプの醍醐味だと思います。
 引率の先生が言った「百聞は一見にしかず。でも百見は一触にしかず。」ということば。この3日間、本当にその通りでした。この五感で感じた貴重な体験は私の人生で大きな励みになることと思います。

「失敗を恐れず挑戦していく心」(兵庫県・高校1年生)

理研の最新研究成果を体験しよう!!
独立行政法人 理化学研究所

 私は今回このサマー・サイエンスキャンプに参加して、一回り大きく成長できたと思います。まず実験を通して化学についてもっと興味を持ちました。化学の分野なのに物理の内容も必要で大変だな、難しいな、と思う反面「違う分子で実験するとどうなるのだろう。」などの新たな疑問も生まれてきて、化学っておもしろいな、と改めて感じました。また研究者や友達を通して更にやる気を持ちました。研究員の仕事への姿勢にも感心しました。常に真剣に取り組んでおられ、それでも私たちに対しては優しく対応して下さいました。私は研究員を見て、私ももっと化学について学んでいきたいと思いました。
 そして私の中で何より印象に残っていることは理事長のお話でした。「失敗をするから良い答えを見つけられる」という話を聞いて、私はとても感動しました。失敗をして、何が悪かったのかを考えることでより良い答えを導き出せる、まさに失敗は成功のもとなのだと思いました。失敗を恐れず何ごとにも挑戦していく心を常にもっていたいと思います。
 このキャンプを通して私は改めて自分の未熟さを知り、もっと勉強しなくてはと思いました。また、こんな貴重な体験ができたことをとても嬉しく思っており、これからの生活に生かしていきたいと思います。何よりも参加して一番良かったことは自分が成長できたことです。これからもより大きく立派な人になるために人一倍努力したいと思いました。

「最高の宝物、『仲間』『夢』『思い出』」(東京都・高校2年生)

宇宙開発の現場を体験しよう
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 筑波宇宙センター

 同じ分野に興味を持った高校生が全国から集まって過ごしたこの3日間。私はきっとここで感じた感動、そして出会いを一生忘れることはないと思います。
 毎日行われた講義は、国際宇宙ステーションや月探査など専門的な知識も含まれ、とても興味をひかれました。まるで自分が大学生になった様でした。色々な施設見学の中で特に楽しかったのは、やはりモデルロケット打ち上げです。それまでロケットなどの工学は「嫌い」だったのに、実際にロケットに触れてみると今まで気づけなかった自分で作ることのおもしろさ、打ち上げることの喜びを肌で感じ、最後には「好き」に変わりました。
 みんなの仲が深まった2日目のバーベキューでは、講師や引率の先生、キャンプのOB・OG、理事長も含めて、本当にたくさんの話をしました。「タイムマシーンって出来るのかな?」「宇宙人に会えるかな?」学校の友達に話したら笑われてしまう夢みたいな疑問にも真剣になって答えてくれた先生、また、一緒にはしゃぎ、語り合った大切な仲間のおかげで、私の宇宙に対する夢やあこがれは一層深まりました。
 「仲間」。このキャンプに参加しなければ出会えなかった人々。1人1人価値観は全然違うけど、同じ目標に向かっている人々。みんなとの別れは本当にさみしく、悲しかったけれど、同じ夢を持っている限りまた絶対に会えると思います。
 最高の宝物、「仲間」「夢」「思い出」をくれたこの3日間は、本当に短かったけれど、今までにない程濃い3日間でした。

「新たな夢が生まれた瞬間」(愛媛県・中等教育学校2年生)

航空宇宙技術の最先端研究を身近に体験してみよう
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 航空宇宙技術研究センター
(現 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター)

 僕は幼い頃から空を飛ぶ飛行機やヘリコプターなどに、とても興味がありました。高校生になり、将来の職業について考えはじめた頃、「飛行機」は僕にとって切っても切れない存在になっていることに気づき始めました。そして今回、キャンプのプログラムの中に、僕の好きな「航空・宇宙」分野を取り扱っている研究所があったのですぐに応募しました。
 プログラム中のセミナーの中で最も印象に残っているのは、なんといっても「飛行安全技術セミナー」です。ある事故を解明するための方法は1つではなく、多方面に渡り存在することが分かったし、事故が起こった場合、責任追及をするのではなく、二度と同じ事故が起こらないようにするために、調査や研究をすることが最優先事項とされていると分かったからです。現在、飛行機が世界で最も安全な乗り物とされている背景には、数多くの経験と研究の積み重ねがあるんだなぁと、強く実感できました。
 これからの時代、飛行機の需要はますます増加していくと思います。そんな中で人々には新たな機体を作り、安全に飛ばすという義務があります。
 僕は今回のプログラムに参加して、新たな夢ができました。それは、いつか日本で低コストで安全なエコ超音速機を飛ばせることです。これは難しい問題かもしれませんが、時代の流れに乗って、いつかは必ず実現可能な問題だと信じています。

「『夢』や『憧れ』では終わらせない!」(茨城県・高等専門学校2年生)

あなたも体験 未来のロケット技術
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 角田宇宙センター

 私はこの目で一度も見たことのない「地球の外」の事が知りたくて、ずっと宇宙開発に興味を持っていました。今回のキャンプに応募したのはそれがきっかけです。
 角田宇宙センターでの3日間は濃いものでした。学んだ内容は難しい所も、圧倒される部分もありました。しかし見たり触ったりすることで納得できることもありました。超音速風洞実験では「見えないものを見る」という可視化により衝撃波の流れを観察しましたが、出来ない事を工夫して実験することに魅力を感じました。
 また全国各地から集まった仲間や宇宙センターで働く方と話せたのも貴重な体験となりました。「将来は宇宙開発の仕事がしたい」と思ってはいても「難しすぎて無理だろう」と諦めていました。しかし本気で夢を叶えようとしている同じ高校生、私の「憧れ」の場所で研究している方を見て考えが変わりました。楽な道に進もうとするなら、それもあると思います。でも私はやはり興味のある分野で仕事がしたいです。
 私はまだ16歳で、頑張ればまだ何だって出来る気がします。私は努力もしてみないうちから諦めてしまっていたのだと気付きました。以前は大学への編入をあまり考えていませんでした。でも今は高専での勉強だけでは終わりたくない、その先ももっと多様な学術を学び視野を広げていきたい、そう思っています。
 私は「夢」や「憧れ」に向かって進める限り本気で進んでみます。

「きっと忘れない、不思議な感覚」(栃木県・高校3年生)

海洋を知る~未だ未知なる不思議の世界~
独立行政法人 海洋研究開発機構

 1日目に早速「水中ロボット」を自分でジョイスティックを握り海の中を泳がせて操作をしました。見事に言う事をきいてくれて、感心しました。メインと言われている2日目。圧力体験と、潜水体験。圧力体験では実際に30M相当の圧力を体感。もちろん30M地点に着くまでの過程の過酷さも体験しました。持参したテニスボールがペコペコになってビンの中にすっぽり。コーラをおもいっきり振って開けてみると、泡が出ない!さらに味も鈍くなっている?ような不思議な感覚を味わいました。体験潜水も驚きました。まさかここまでやるのかと。1.5~3.0mの巨大プールで最後には空気ボンベを担いで、シュノーケリングが出来るまでに。3m潜っただけで耳抜きが必要なのだと、水圧の身近さを体感。あっという間の2時間で潜水のいろはを教えてもらいました。本当に貴重な時間。
 進路選択に追い詰められている自分にとって、3日間はかけがえのないもの。出会った友達もこの先きっと永遠の友達になっていくのだと思います。サイエンスキャンプは自分にとって、科学に親しむという目的の他に、書ききれない大切な体験、新たな友達との出会いなど、大切なお・も・い・でが詰まったものだと思いました。

「見えない放射線の存在を感じて」(福島県・高校1年生)

原子力エネルギーや放射線利用の研究開発を体験しよう
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 東海研究開発センター原子力科学研究所/那珂核融合研究所

 私は化学に興味を持ったのでこのキャンプに応募しました。原子力研究所での体験は、まず放射線の説明と、霧箱という実験装置を使ってアルファ線という放射線の軌跡を見ることから始まりました。今まで放射線とはどんなものか知らず、その存在すら疑っていました。しかし、放射線を自分の目で見て、その存在を確認することができました。
 それから、原子力施設を見学しました。そこでは放射性物質を外部に出さないように、気圧を下げる工夫がされていました。また、陽子や中性子を扱う施設も見学しました。広大な土地の地下に作られた加速器の1周1600メートルという大きさに驚きました。化学の授業では注目されない中性子に実はさまざまな用途があることを、学ぶことができました。
 そして、最も興味を持ったのは核融合についてです。特に核融合エネルギーを利用した発電は、地球環境に悪影響がなく、原料の心配もなく、安全性に優れたすばらしい発電方法だと思いました。同時に、技術面で多くの課題があることも知りました。
 こうして、キャンプはあっという間に終わりました。この4日間、私は化学の進歩に驚いてばかりで、化学や原子力についてさらに興味を持ちました。普段の生活で見られない場所や見えないものを見たことに感動しました。私は進路をまだはっきりとは決めることができていませんが、化学に関する勉強や仕事をしてみたいと思うようになりました。

「未来のエネルギーの可能性に触れて」(青森県・高校2年生)

原子力研究における最先端技術を体験してみよう!
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター

 大洗研究開発センターでは、たくさんのめずらしい機械と共に、私が思いつかないような視点の研究が行われていました。水に電気を通さず、ヨウ素と硫黄を加えて水素をつくるISプロセスの研究に私は感動しました。また、水の流れをシミュレーションしてコストをかけずに結果を見ることにとても興味がわきました。テレビで見たことがあり,プログラムするのはとても難しそうだと思っていたのですが、実際にはそうではなく、たくさんの場面で使われていることに納得しました。流れの可視化実験では、高速度カメラを使い、シミュレーションしたのを実際に見て、その確実性がわかり、とても感動しました。
 参加者との交流もとても楽しかったです。1つのことにたくさんの視点で話し合うのでとても勉強になりました。また、いろいろな地域から参加者がくるので、他の地域の電力事情などを話し合う事ができました。
 今回のキャンプを通して、私はたくさんの知識を頭に入れました。私は未来の発電は原子力、核融合、メタンハイドレートが主流になると思います。原子力や核融合は今よりも安全になり、メタンハイドレートは安定した資源の採取ができるようになると思います。さらにメタンハイドレートのような思いもしなかった資源が見つかると思います。
 青森県の中にいては絶対に経験できないことを経験できてよかったです。またこのような機会があったら参加したいです。

「知識が深まった干渉の実験」(奈良県・高校2年生)

光はエネルギーか?~光科学の魅力に触れる~
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所

 私は、前回春にサイエンスキャンプに参加した時に光に興味を持ったため、今回も光に関するこのプログラムに参加しました。しかし、前回と違うのはその実習内容の難易度でした。
 前回で光の基礎を習ったというなら今回はその応用みたいなものでさらに知識が深められて良かったです。特に2日目の3コースに分かれての実験では、前回疑問に思っていた干渉についての実験をさせて頂き、よい体験になりました。その実験というのは2つの光の波が重なり合ったら光エネルギーがなくなるのですが、ではそのなくなったエネルギーは一体どこに行ってしまったのかを調べる実験でした。前回のキャンプでは干渉が起こるという事実しか知ることができなかったのですが、今回はさらに踏み込んでその具体的な実験をして、キャンプに参加するたびにどんどん理解が深まっていくことに喜びを感じました。この干渉でエネルギーがなくなるという現象については研究者の方々の間でもまだ研究中で、私にとっては大変難題なものでもありました。しかし、同じチームの生徒と協力し合って実験を進め、少し答えに近づけたことをうれしく思います。そして、3日目にはその実験についての発表会がありました。レポートを作成し、最後に研究者の方々やキャンプの参加者みんなの前で発表する時はとても緊張しました。いくら資料をたくさん持っていても、それを自分の言葉で表現するのは難しいことだということを実感しました。

「印象に残った研究者たちの笑顔」(福岡県・高校2年生)

感じてみよう!!地球のすがた~地下の世界を探る~
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター

 今回私は初めてキャンプに参加しました。動機は高校2年生である今、自分の進路を決めるためです。そこで興味があった地球科学という分野に応募しました。実際、興味があったと言ってもどんな研究をして、どう生かされているのか全く知りませんでした。キャンプに参加したことで、研究内容を知り、研究者の熱意を感じることができました。
 私がこのキャンプを通して1番印象に残っているのは、研究者たちの笑顔です。自分の好きな職業でなければ、この笑顔を見ることはできないと思います。私も将来、笑顔で仕事ができるよう、自分の興味があるものを研究したいと心から思いました。次に印象に残っているのは地下100mの立杭の中に入ったことです。普段地下にもぐることはないので、その深さに少し恐怖を覚えました。立杭内には予備ステージというものがあり、そこで研究を行っていました。私も実際に地下水を採取し、pHを測定しました。地下水のpHは10で海水より酸性に近いことに驚きました。しかも、地下水の硬度は50と、かなり軟らかいこともわかりました。これは、市販の軟水よりも軟らかいのです。次に、鉱物を顕微鏡で見るとなぜか、万華鏡のようにキラキラと光ってみえました。角度を変えてみるとまた違った光が見え、私は感動し、鉱物に魅了されてしまいました。
 キャンプに参加することで自分と同じ興味をもった仲間から大きな刺激を受けることができました。今回学んだことをこれからの自分にいかせるように頑張りたいと思います。

「未知の世界に挑む姿」(神奈川県・高校2年生)

農業研究の最前線に触れる~遺伝子、育種、野生生物、土壌~
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所/中央農業総合研究センター

 私は今回のキャンプで、自分の知らない事を学ぶ楽しさを味わうと共に、まだ誰も知らない世界が沢山ある、という事を痛感しました。
 キャンプでは、普段目にすることのない機器を使うことができて、貴重な体験をしました。それらを用いて、土壌を様々な角度から調べました。実験の結果は似たようなデータが出たり、逆に大きく差が出たりしました。出てきた結果に対する研究者の考えを伺い、それを基に自分自身で考察する事が、とても面白かったです。
 キャンプの参加者と、土壌について和気藹々話し合っていた時に、研究者から土壌の研究はまだ不十分で分からない事が沢山ある、というお話を伺いました。その事に私はとても驚きました。今の時代、光と同じ速度で情報やエネルギーを送る技術や、重たいロケットを燃焼によるガスの噴出で宇宙空間へ飛ばせる技術が当たり前とされてきています。しかし、これだけの事が出来る技術を持っていても、世界中の誰にも明確に示せないのです。目の前にある土壌がどの様な物質を含んでいるかを。私はとても衝撃を受けました。それと同時に未知の世界をもっと知りたくなりました。
 未知の世界を知ることは非常に困難かつ刻苦なことです。しかし、研究者は、倦まずたゆまず毎日、まだ誰も見つけていないもの、未知の世界に取り組んでいます。知識だけでなく、技術の最前線で働く研究者の姿勢を通じて精神面の事も学ばせてもらいました。

「自分でできる実験の嬉しさ楽しさ」(三重県・高校2年生)

健康で豊かな食生活を支える野菜について学ぼう
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所

 会ったこともない人達の中に1人で飛び込むという緊張と期待の中、このキャンプは始まった。まずは私の中の研究所に対するイメージががらりと変わった。もっと厳粛で近寄り難いところだろうと思っていたけれど、まるで学校のようで少し親しみを感じた。でも匂いや雰囲気はどことも少し違っていて、歩くたびに新鮮さを感じた。
 初めて見る施設や道具、初めてする実験、何もかもが私の興味の対象となった。特に野菜のおいしさを測る官能評価はおもしろかった。人それぞれ「おいしい」と感じる感覚が違い、自分1人では成り立たない実験をできたのはとても貴重に思えた。学校では時間の都合でこのような実験はできない。いつも見るだけだった実験を自分でできることが嬉しくて、楽しくて、自然と体が動いた。
 また、このキャンプで私と同じように農業に興味がある、いろいろな県の友達を得ることができた。この3日間で、実験はもちろんミーティングや懇親会など、いろいろな人の意見を聞く場があった。自分が考えもしなかった質問や意見を聞くと、そんな考えもあるのだと気づき、参考になり、良い刺激にもなった。これからも意見や情報を交換し合って、この互いにプラスになる友達を大切にしていきたいと思う。そしてここで学んだ、「1つのことに集中して取り組み、何かをつくり出すことは簡単ではないけれど、その1歩1歩は自分にとって大切な積み重ねとなる」ことを心に、私も将来に向かってがんばろうと思う。

「Time for thinking」(東京都・高校1年生)

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所

 「臨床検査技師」が私の夢だが、周りの友達の大半が「何それ?」と言う。こんな状況では刺激をうけられない、と思い参加したキャンプだったが、予想とはまるで違った。参加者を見ると同じ志の人がいない。皆それぞれ志をもっているのだが実に様々な方向なのだ。落胆するよりも、同じコースなのにこんなにたくさんの進路があるのか、と驚いた。
 キャンプの内容は、これは驚くために参加した、と言っても決して過言ではない。見たこともない装置、道具、聞いたこともない言葉、触ったこともない動物…。この中で最もショックをうけたのはニワトリの解剖だった。私は解剖をしたことがなかった。初めての解剖がニワトリ丸ごと、というのはいかがなものだろう。それだけで十分ショックであったが、手袋を通して感じる温かさは、確かに今まで生きていたことを証明していた。それをいつまでも引きずっていてはいけないのが研究者というものなのかもしれないが、初めての身としては色々と考えさせられた。実験動物としてのニワトリの死は無駄にされることはないだろう。しかし、1個体のニワトリとしてみるとその死は人間の勝手な都合によるものだ。他の人がどう考えるかはわからないが、私はこのことに慣れてはいけないと思う。
 このキャンプでは様々な経験をした。内容が難しく、今ひとつ理解できない事もあった。経験したこともだが、何よりもこの3日間で考えたことがこの先、私の何かを形作っていくと思う。ここでしか考えられないこと、を自分の中で育てられたキャンプだった。

「手に感じた生き物のあたたかさや脈動」(茨城県・高校2年生)

動物を衛(まも)る 人を衛(まも)る
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所

 今回のキャンプでは、同じ目標を持った仲間たちと一緒に過ごすことによって、より気を引き締めて参加することができました。
 実験や体験をする際には、白衣を着、つなぎを着て長靴をはいて作業をしたので研究者や獣医師になった気分になりました。
 牛の肛門に手を入れて生き物のあたたかさや脈動を感じながら検査したことや電子顕微鏡を実際に操作して大腸菌を見つけたこと、日本で初めてのBSE感染牛の小脳の標本を顕微鏡で見たことなど、動物の健康を守るための病気についての診断・治療また、研究・開発についての技術を体験できたことは、とてもすばらしい経験になりました。また、観察する物を最初から自分で作り、長い時間をかけて実験をやり通すという学校ではなかなかできないようなことも経験できてよかったです。
 獣医の方々と話しをできたこともとてもいい経験になりました。
 今回のキャンプに参加したことにより、動物医療にさらに興味を抱き、将来動物医療の仕事に就きたいという気持ちが強くなりました。この経験は、私にとってかけがえのないものになると思います。

「思い出こそ最高の宝」(愛知県・高校2年生)

農業用水の管理を通じて、日本の環境を科学してみよう
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所

 1日目、目の前には大きな堰の模型。そこから出る大量の水とドドドドドッ!!という大きな音。「はい、じゃあこの堰から出る大きな音を小さくしてください。」これが私たちに課せられた最初のミッションでした。初めは緊張して話し合いできませんでしたが、段々と打ち解け、みんなで意見を出し合いミッションをクリアしました。この話し合ってみんなで協力して問題の解決を図ることが、プログラムの中で1番良いミッションだと思いました。“チームプレー”は、自分の気がつかなかったことや方法、アイデアが意見として次々に挙がっていくので本当に楽しく有意義なものだと感じました。
 2日目のミッションは地下水の調査でした。実際に現地まで赴き調査したことがすごく印象に残っています。研究室から出なければできない研究があると知りました。また、調査データからなぜそのような結果になるか考え、自分なりに意見を持つことができました。
 3日目はコンクリートの強度を調べる最新の機器を使い、偽装を見破るための対策やコンクリートの建造物の安全を確保するための対策を体験しました。
 キャンプ最後のまとめでは今まで体験したこと思ったことを発表しました。私は人前で話すのがとても苦手でしたが、勇気を出して発表できて本当に良かったと思います。
 このキャンプに参加して、研究とはどんな仕事なのかわかったこと、同じ興味を持つ仲間と出会えたこと、3日間の思い出がこのキャンプに参加して得た最高の宝だと思います。

「試食で体験、理論と実論」(東京都・高校3年生)

地域の飼料資源を活かした牛肉生産技術を体験しよう
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター

 初日に見学したグラディオトロンの温度勾配チャンバーでは地球温暖化対策への考え方や方法が聞けてとても興味深かったです。フィールドワークでは放牧をすることで草原とそこの生態系を守っていることを知り、畜産が地域と密接に関わっていることを感じました。
 2日目の午前中にルーメン液を取り出すのに、穴に手を入れているのを見た時は衝撃を受けました。液中の微生物はルーメンから出てしまったら、死んでしまうそうです。午後に体験した食肉の構造と硬さの実習では肉の筋繊維の太さや結合組織の量を光学顕微鏡で観察した後、その肉を試食したので理論と実論が体験でき、より深く理解できました。
 3日目に行った実習は今回のキャンプで1番記憶に残るものでした。最初に行った牛の体外受精の実習で、牛の卵巣から注射器で卵子をとりました。動物の卵子は生物の教科書でしか見たことがなく、この時立体望遠鏡で初めて卵子を見ました。卵子は肉眼でも見られると聞いていましたが、考えていたよりも小さかったです。牛の妊娠診断では直腸に手を入れるという体験をしました。牛の直腸の中は人肌よりもやや温かくて腕が締め付けられる感じがしました。2頭の牛に腕を入れましたが、1頭1頭かんじが若干違っていたし胎児の位置も違っているようでした。このような体験ができてとてもうれしかったです。
 これらの東北農業研究センターで体験したことはきっと将来自分のためになるだろうし、高校最後の夏休みのいい思い出になりました。

「たくさんの“知る”こと」(宮城県・高校2年生)

知り得、納得、おいしい野菜の作り方
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター

 “農業”と聞くとどうしても土と太陽と水というイメージしか無く、私の見たことがある農業はまさにその方法であった。しかし学習してみると、その考えが一変してしまった。
 私が1番驚いたのは最終日に行ったトマトの養液栽培であった。何度かスーパーで見かけた言葉であったが、特に気にかけることもなく、あまり買ったことのないものであった。養液栽培を行っている農園に行ってみると、まず目に入ったのは重々しい機械やパソコンであった。次に目に入ったのはパートの人達であった。農業は家族単位という固定観念が強かったためか、その驚きは今でも残っている。そして、1年中作物が採れるようにしているシステムなど、普通の生活では見られないものが見られた。糖度を調べることで培養液の濃さのちがいを調べる実験では、はっきりとした数値が出たが、やはり食してみると一目瞭然であり“土が無くても農業はとても美味しくできる”のを“知る”ことができた。
 キャンプでは色々な地域から学生が集まっていて地元では味わえない新鮮さを味わえた。また、いろいろな考え方や学校の話しなどができて、これもまた“知る”ことができた。
 最後に私はこのキャンプに参加出来たことをとても光栄に思っている。先生の研究にかける思いや情熱は私の心に猛スピードで訴えかけてきた。私はそこから一つに打ち込むパワーの強さを“知る”ことができた。このキャンプは私にとって実り多き物となった。

「生物の神秘さと生物が持つ“資源”」(神奈川県・高校1年生)

最先端の生命研究へのいざない
独立行政法人 農業生物資源研究所

 とても2泊3日とは思えない充実したスケジュールの中、非常に貴重な体験の日々でした。私はこの体験の中でも特に3つのことが印象に残りました。
 1つ目は、遺伝子組み換えカイコについてです。私ははじめて遺伝子を組み換えられたカイコを見た時、大変衝撃を受け、人間はどこまで人間の生活向上の為に生物を利用してよいのだろうかと倫理面でも考えられさせました。
 次に、DNA抽出実験というこれも非常に貴重な実験をさせて頂き、肉眼では見ることは出来ないと思っていたものが、目の前の容器の中に白い物質として見ることができ、すごく感動しました。あのような物質がすべての生物の体内に組み込まれているということを考えると、生物とはすごく神秘的なものなのだなと、思いました。
 最後に遺伝子資源についてです。この3日間で、遺伝子組み換えカイコも含め、様々な遺伝子資源について学ぶことができました。カイコの繭の絹糸からスポンジを作ったり、フィルムを作ったりさせて頂いたことで生物が持つ“資源”を応用して社会に貢献できる素晴しさを感じることが出来ました。
 私も、研究者の方々がカイコなどを通してされているように、生物の作り出す物、例えばテントウムシが天敵から身を守る為に出す液を病気の治療に応用して人の役に立てることがしたい、という自分の思いをさらに明確にすることができました。

「アイデアの宝庫」(埼玉県・高校2年生)

未来につなげよう 安全な農業と環境
独立行政法人 農業環境技術研究所

 稲の成育状況を地球の遥か遠くにある衛星から探るリモートセンシング。それを知るだけでも私にとっては大きな収穫なのに、このキャンプで得たのはもっと大きなことでした。
 リモートセンシングとは、物体からはね返ってくる光のスペクトルを調べることでその被写体の性質や状況を予測する、という技術です。私たちは今回、品種や肥料の量が異なる複数の稲からの反射光をそれぞれ比較し、反射光と稲の元気度との関係を探りました。そしてその関係を1次関数の式に表して分析しました。数学がこのような場面で役に立つとは考えたことがなかったため、これはとても印象に残っています。
 私はこの実習で、研究とは様々な分野の技術~例えばパソコンのプログラム作成、処理、農業についての知識、バイオテクノロジー~が支え合うことで深まるものだと感じました。研究所の方々は、「ひとりひとりが専門分野を生かし、その力を共有して研究を深めていくのだ」と教えてくれました。自分の得意分野を生かしつつ、別の考え方や技術も取り入れ、よりよい方法を考えていく、これが研究なのだと私は感じました。研究とは、様々なアイデアを形にするという、とても意義のある楽しい事ことだと思います。
 このような理由で、私はこの研究者という職業に魅力を感じました。それだけでなく、自分の発想を伝え、相手の発想も知り、それによって自分の新しい発想をまた導く、という相互のやりとりがある「しごと」を自分でも行ってみたい、と思うようになりました。
 将来は、ぜひ、アイデアを生かせる職業に就きたいです。

「樹木の可能性を探る」(埼玉県・高校3年生)

地球温暖化軽減に向けた樹木のバイオサイエンス
独立行政法人 森林総合研究所

 高校最後の夏休み、私は最も興味のある森林のキャンプに参加できた。今までは山に入って樹木に触れるだけだった。しかし、今回は樹木をDNAレベルで見つめることができた。
 私はポプラの葉からDNAの単離をする実験を行った。DNAを単離するにはとても気を使う。手順が重要であり、手際のよさも求められた。最初は戸惑っていたものの、親切な研究者の方々の指導でプログラムが終わる頃には一通りの作業をこなせるようになった。やはり自らやってみるということは大事なのだなと思った。
 そして、バイオサイエンスは樹木あるいは森林をよりよいものにしてくれると確信した。林業が衰退している世の中で、今改めて樹木の重要性を考える必要がある。樹木には地球温暖化の防止や私たちを安らかな気持ちにさせる力を秘めている。その樹木がさらに有効利用されることが、現在の課題である。それを解決するのが、遺伝子組換え樹木であり、バイオサイエンスであると私は考える。
 私は最先端の研究を体験することで森林への興味がさらにわいた。日本の森林の未来を明るくするためには研究所が必要だ。私は今まで多くの林業家と出会って来たが、実際に林業の現場で今回のような技術が導入されればとても素敵だと思う。
 私の将来の夢は研究者だ。なりたいという気持ちが今回のキャンプでさらに強くなった。私は最先端の技術と林業の現場をつなげる架け橋になりたい。

「将来の夢が見えた夏」(東京都・高校3年生)

地球温暖化に関する環境教育プログラムをつくってみよう
独立行政法人 森林総合研究所 多摩森林科学園

 この夏、私は2度目のサマー・サイエンスキャンプに参加しました。3年の夏に応募するつもりはなかったのですが、要項を見たら一番興味のあることが書いてあるプログラムを見つけたので、迷わず応募することに決めました。
 プログラムの内容は、どれも興味深いものばかりでした。ミニライゾトロンという地中の根の様子などを観察する機械に触れ、樹高を測定したことなど、とても印象に残っています。年輪の測定はとても大変で地道な作業でしたが、1年1年こうして少しずつ成長してきたと思うと何とも不思議な気持ちでした。環境教育についても多くのことを教わりました。そこで印象深かったのは、インタープリターという存在を知った事です。人々に今まで学んだことや自然を慈しむ心を伝えていきたいと思っていた私にとって、「教える」のではなく「気づかせるために背中を押してあげる」存在というのはとても新鮮でした。
 このように、研究者の方々とたくさん話ができることが、キャンプの醍醐味だと思います。もちろん同じ志を持った同世代の仲間に出会えることも素晴しい点ですが、実際に行動している方の話はやはり重みがあり、本などで調べてもわからない大切なことをたくさん教えてくれます。それに、自分の将来の夢が今までよりもはっきりと見える気がします。この夏の貴重な体験を原動力に、いつかきっとその夢を叶えたいと思います。

「自分の作った超伝導体が浮いた!」(茨城県・高校2年生)

未来のテクノロジーを探求する
独立行政法人 産業技術総合研究所 つくばセンター

 私が体験したのは、自分自身で超伝導体を作るというものでした。もともと超伝導体には興味がありましたが、知識という知識がなく、インターネットで調べてみても難しすぎて、なんとなくしか分かりませんでした。それに、そんなものを自分が作るということに全く実感がわきませんでした。しかし、分からないままキャンプに行った私でしたが、講師の説明を聞きながら、順々に進められていく作業の中で、なんとなくしか分からなかったものが、少しずつでしたが、確実に繋がっていくのを感じました。さらに、自分の作った超伝導体が磁石の上で浮いた時の喜びはひとしおでした。
 もうひとつ、私が体験したのはミョウバンの単結晶を作るというものです。これは、きれいな結晶を作るために、溶質の量を始め、溶媒の量や溶かす温度から冷やし方まで自分で考えて実験するものでした。いったいどれくらいの量にすればいいのか、途方に暮れてしまった私でしたが、不思議と友達と話しながら作業するうちに、だんだん考えが固まっていきました。そして、みんなそれぞれ違う結果がでたことが、とても印象に残っています。少し条件を変えるだけで、結果がこんなにも違うのかと驚き、面白いとも思いました。
 最後に、このキャンプで共に考え共に笑いあった仲間と出会えたこと、そして貴重な体験をし、私の科学に対する思いを変えたこの3日間は、私にとってかけがえのないものとなりました。

「頭だけでなく体力も必要なのが科学者」(東京都・高校1年生)

湖を知ろう~霞ヶ浦調査船でのフィールド実習~
独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター

 初日の講義からとてもレベルが高く、研究者の生の講義を聞けて翌日の実習も楽しいだろうと、わくわくしながら寝ました。実際2日目の霞ヶ浦の実習は忘れられないくらい楽しいものとなりました。船は思ったよりもずっと速く、風もとても心地良くてそれだけでも来て良かったと思いました。そしてなによりも1番楽しかったのはやはり皆と協力しながら行う船上作業でした。2メートル近くもある重いカラム採水器に四苦八苦しながら皆で水を採取しました。他にもエックマン採泥器で泥をとったり、ベントスネットで底生生物を採ったり、透明度を測定したりしました。今回のキャンプで私が学んだうちの1つは、科学者は頭だけではなく体力もないとできない、ということでした。午後に見たプランクトンもとてもかわいくて、本当に来てよかった!と思いました。最終日の講義では湖が抱えている環境問題をよく知ることができました。外来種や水質汚濁の話は聞くだけで心が痛みました。それほどグラフで見る在来種と外来種の数の比は著しいものでした。そして最後に行ったグループ別の感想とまとめは時間がなかったのにもかかわらず、皆しっかりとしたものですごいな、と素直に感心しました。
 本当にあっという間の3日間でした。将来のことを考えるきっかけにもなり、本当に有意義な3日間でした。来年もまた、是非行きたいです。

「環境につながるサイエンス」(岐阜県・高校3年生)

生物の力による環境浄化を考えよう
独立行政法人 国立環境研究所

 高校3年生の夏は、一生ものの体験で始まりました。普段の授業では習うことのできない“環境につながるサイエンス”のおもしろさをキャンプで体験しました。
 1日目:施設見学を含めオリエンテーションでは、地球規模から身近なものまでの研究がされているのを知り、魅かれるものを感じた反面で、地球の未来について改めて不安を感じました。講義では、環境問題の仕組から丁寧に説明を受け、それを改善するためのアプローチの方法の多様さが、特に強く印象に残りました。
 2日目:実験で植物の浄化能力に驚かされました。ビスフェノールAの水溶液に様々な植物の根をひたし、濃度の変化を見るというものでしたが高性能な器具や機械を使用し、大学での実験のイメージや研究者というものの理解が広がりました。さらに吸収率の大小から、どういった植物が実際の土壌汚染を解決する上で使えるか、またその方法など、結果から応用への過程を“最前線の研究”を織り交ぜながら実感することができました。
 3日目:筑波山山中において、初めての体験となる植物観察、植生調査でしたが、先生の言う「研究室の中だけでなく自然に入ってこそ研究」という“ポリシー”も汲み取ることができ、とても楽しかったです。
 最後に、“研究学園都市の雰囲気”“研究者の信念”“先輩という道標”“支え合えた仲間”…このキャンプを通して私に多大な影響を与えてくれた全てに感謝します。

「人間が緑の中で一体となって暮らせる社会」(茨城県・高等専門学校3年生)

ビオトープ・ワークショップ ~都市ビオトープの多様な機能を感じる 観る 測る~
清水建設株式会社 技術研究所

 私は将来、生物や環境の分野を学び、霞ヶ浦をきれいにする仕事につきたいと思っており、この目標に関係ない教科を勉強する意欲がありませんでした。しかし清水建設の先生との話で、様々な分野の研究者が集まって環境緑化に取り組んでいると知り、幅広い分野の学習が新しい考え方に繋がり、夢へ一歩近づくと思い直しました。さらに都市と自然をどうしたいかグループ討論し、色々な視点から物事を考える大切さを学びました。
 今回、1番に学んだことが友達との関係です。出会って仲良くなる勇気、みんなで考え協力する事、そんな根本的な事を体感しました。あたり前の事ですが、地球環境問題を解決するのは1人では無理です。みんなの考えや発想が必要とされます。改めて、仲間の重要さに気付きました。
 最後に環境問題との向き合い方が変わりました。私達の発表では、理想の都市は地球の事を考えると妥協は許されない、という内容でした。ただ前提として人が住みやすい条件も考えないといけません。できるだけ緑を増やしたいという思いは、人間みんな共通ですが、自分の生活も勿論大切です。人間が緑の中で一体となって暮らせる社会が、環境を守るのに必要です。
 キャンプに参加して、考え方が少し変わった気がします。それは、勉強に関して、友達との関係、そして環境問題との向き合い方です。3日という短い時間でしたが、将来の自分について考えることができたと思っています。

「発想の転換」(静岡県・高校2年生)

落下塔を利用した微小重量実験の体験
株式会社日本無重量総合研究所 無重量研究センター

 無重量状態と通常状態で球を落下させ反発係数を比較する…これが今回3日間にわたり研究した実験でした。単純な計算式よって、反発係数は同値になるという仮定をたてましたが、結果は予想に反して無重量空間の方が反発係数は大きくなりました。
 そこで、原因を突きとめようと話し合いを重ねました。私は初め無重量空間という条件が、結果が異なる要因だという先入観で頭がいっぱいでした。しかし、物理学に固執しない広い視点から問題を指摘し解決していく仲間に刺激を受け、また研究員の方が実験をリードしてくれたおかげもあり、最後には納得できました。現実世界で100%の答えを得るのは非常に難しいという研究員の言葉通り、現実の世界の厳しさを実感しました。
 遅い球の速度の反発係数は無重量空間でしか算出できないという意見を研究員が、「貴重な結果」と言ってくれたことが、3日間の成果が報われたようでとても嬉しかったです。
 今回いろいろな話を聞き、学問の方向性は一つでないことを学びました。今回の無重量実験で、無重量状態を要素としてみるのではなく、手段として見ることが必要だったように、どんな学問においてもさまざまな角度から物事を見る大切さを実感しました。今回のキャンプは、将来研究者になりたいと思っている私にとっては、価値観がひっくり返されると同時に、広い視野を持ち、様々な角度から柔軟な発想ができる研究者になることを新たに目標に掲げようと決意した有意義な3日間でした。

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