ポケットの中の実験装置
私自身、さまざまな場で発表されている実験を見ると、そのときは面白くてよくわかった気になっても、あとから忘れてしまったり、よくわからない、ということがあります。そこで、私はテーマを決めた後、実験は1人1人が実際に行えて、しかも家に帰って繰り返し実験できるものを考えるようにしています。それにはあまり大きくなく、リサイクル品などの材料でお金もかからず、コンパクトでポケットに入れて持ち運びができるものがいいと考えています。
偏光板を使った実験や工作はいろいろありますが、偏光板をたくさん使ったり、作るのにむずかしい実験がほとんどでした。そこで、簡単で安上がりなフィルムケースを考えたのです。透明なものは今は無いので、白いフィルムケースの片面だけ窓を開けるという方法にしました。
学校などにある岩石の標本のスライドグラスが、フィルムケースの直径にぴったりというのもやってみてわかったことでした。子どもたちにも手元に置いていろいろやっているうちに、もっといろいろなことが発見できると思います。
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