ナノ組織体を測ってみよう ~超分子化学の基礎~/国立大学法人 鹿児島大学 理学部 生命化学科

分野:コロイド科学、材料科学

鹿児島大学 理学部 生命化学科は、化学と生命分野が融合した学科で生命の様々な現象を分子レベルで探求するとともに、生命機能に学びつつ新しい機能をもつ分子の開発に取り組んでいます。分子機能化学講座の早川グループは、従来コロイド化学の一分野である界面活性剤集合体の研究を行い、生命を構成する分子の構造形成などの研究にも着手しています。
これら界面活性剤集合体は超分子組織体とも呼ばれ、ナノメートルサイズの特定の構造をもつために新しく特異な機能が現れます。このナノ組織体は、今やナノテクノロジー・ナノサイエンスの主役のひとつであり、その応用範囲は医学や農薬、材料、化粧品、繊維など産業分野にまで及びます。超分子のうち生体機能を探るために人工的に創られた生理活性低分子化合物は分子プローブと呼ばれ、その特異的な機能を手掛かりに、創薬や遺伝子の機能特定などに有効です。
このキャンプでは、蛍光プローブ分子や様々なコロイド水溶液を実際に調製し、蛍光スペクトル等を用いて、ナノメートルサイズの構造体が示す特異な物理的特性の一端を体験し、その背後に存在する原理をいっしょに考えましょう。特異な現象の面白さもその原理は単純で日常でも体験できることがらもあります。科学する感性を磨いてみませんか。

会期

2007年3月21日(水・祝)13:00~3月23日(金)14:20 2泊3日

募集人数

15名

会場

国立大学法人 鹿児島大学 理学部 生命化学科
鹿児島県鹿児島市郡元1-21-35
(JR「鹿児島中央駅」より約20分。路面電車「工学部前駅」下車徒歩約5分)
URL: http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~hayak/
宿泊場所:ホテルタイセイアネックス(予定)

キャンプの実習内容(予定)

(1)ナノポア薄膜の合成
シリカの固い層構造の間にナノメートルサイズの有機層をもつ薄膜をスピンコーティングして合成します。
(2)プローブ分子の蛍光スペクトル
ナノポア薄膜の有機層に溶解した蛍光色素の蛍光スペクトルを溶液の蛍光スペクトルと比較して、分子の光吸収と発光について、その基礎を学習します。
(3)ゲルの世界:水との相互作用
水の惑星地球で生命は誕生しました。寒天ゲルによる液体状態にある水の固定と導電性、スライムの流動性、浸透圧現象を応用した高吸水性高分子などについて、実験を行うとともに原理を考えます。そして、ゲルや粘液(膜)などが生体で果たす役割について考えます。
(4)コロイド水溶液の調製と特性測定
水酸化鉄コロイド、金コロイド、活性剤ミセルを調製し、その濁度、凝結、可溶化などの測定を行います。

スケジュール

〈第1日目〉3月21日(水)
13:00 13:15 開講式
13:15 13:30 実験説明
13:30 14:50 ナノポア薄膜の合成
15:00 16:30 プローブ分子の蛍光スペクトル
16:30 17:00 実験まとめ
〈第2日目〉3月22日(木)
9:00 10:00 講義:前日の実験の背景理論
10:00 10:20 実験説明
10:30 12:00 ゲルの世界:水との相互作用
12:00 13:00 昼食
13:00 15:50 コロイド水溶液の調製と特性測定
16:00 17:00 講義:発表資料の作成法
17:30 19:00 講師等との懇親会
〈第3日目〉3月23日(金)
9:00 12:00 実験関連情報の調査と作成
12:00 13:00 昼食
13:00 14:00 発表、ディスカッション
14:00 14:20 閉講式

プログラム関連図書の紹介

参考図書:

「先端科学シリーズ6.界面・コロイド・ナノテクノロジー・分子エレクトロニクス・ナノ分析」
著者:日本化学会編 出版社:丸善(3,990円)
「超分子化学の基礎」
著者:斎藤 勝裕 出版社:化学同人(3,675円)
「界面・コロイド化学の基礎」
著者:北原 文雄 出版社:講談社(3,570円)

交通案内

  • JR「鹿児島中央駅」より約20分。路面電車「工学部前駅」下車徒歩約5分
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