分野:生物学、脳科学、生化学、分子生物学、生物物理学
生き物の世界の面白さは、原子・分子という物質世界と共通の要素から成り立っているにもかかわらず、生命(生きている)というダイナミックな状態をつくりだしているところにあります。これをひとつの領域の中に閉じ込めた構造が「細胞(セル)」であり、この中にある遺伝子が生命の連続性を保証しています。
さらに、生き物(特に動物)は、周りの環境や社会と情報交換をしながら個性ある存在になってゆきます。この過程、すなわち「生きること」の中心的役割を果たす器官が脳です。
このキャンプでは、生きていることの意味を理解しながら、脳の構造や働きについて最新の知識や実験を交えながら学びます。
2007年1月4日(木)13:30〜1月6日(土)13:30 2泊3日
10名
独立行政法人 産業技術総合研究所
セルエンジニアリング研究部門
大阪府池田市緑丘1-8-31
(JR「大阪駅」より約30分。阪急「池田駅」下車徒歩約10分)
URL:http://unit.aist.go.jp/rice/index.html
宿泊場所:マスミ荘(予定)
わずか3日間で膨大な最先端の研究情報の全貌を示すことは不可能ですが、参加した皆さんができるだけ効率よく理解を深めることができるように、スケジュールに書いたようなプログラムを用意しています。このキャンプに参加したことにより、以下のポイントのいくつかについて強い刺激や感動を覚え、皆さんがこれからの生き方を考えるための手がかりをつかむことができるような講義と実験を織り交ぜたプログラムになっています。
—生命の、細胞の美しさ、不思議さ
—生物の研究における細胞の重要性
—細胞の機能の多様性
—生物の世界の階層性(分子から個体まで)
—情報を生み出す神経細胞
—ひとりでは生きてゆけない神経細胞(コミュニケーションの重要性)
—生物の研究と最新テクノロジー
—基礎科学としての数学・物理・化学と総合科学としての生物学
—細胞の研究と社会との関わり
〈第1日目〉1月4日(木) | |||
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13:30 | 〜 | 14:00 | 開講式 |
14:00 | 〜 | 15:00 | 講義1「生きていること」生命のしくみ |
15:00 | 〜 | 16:00 | 実験1 ニワトリ胚の観察 |
16:00 | 〜 | 18:00 | 実験2 ニワトリ脳細胞の人工培養 |
18:00 | 〜 | 18:30 | 第1日目のまとめ |
〈第2日目〉1月5日(金) | |||
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9:00 | 〜 | 10:00 | 講義2「生きること」脳の仕組み |
10:00 | 〜 | 11:00 | 実験3 神経細胞の形態観察 |
11:00 | 〜 | 12:00 | 講義3 神経細胞のシナプスの仕組み |
12:00 | 〜 | 13:00 | 昼食 |
13:00 | 〜 | 14:00 | 講義4 蛋白質の基礎知識 |
14:00 | 〜 | 15:00 | 実験4 蛋白質の電気泳動 |
15:00 | 〜 | 16:00 | 実験5 神経細胞の電気活動計測 |
16:00 | 〜 | 17:30 | 実験2と4のつづき |
17:30 | 〜 | 18:15 | 実験6 キネシン運動観察 |
18:15 | 〜 | 18:30 | 第2日目のまとめ |
18:30 | 〜 | 20:00 | 講師等との懇親会 |
〈第3日目〉1月6日(土) | |||
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9:00 | 〜 | 9:30 | 講義5 神経細胞の微細構造 |
9:30 | 〜 | 10:15 | 実験7 神経細胞の電子顕微鏡観察 |
10:15 | 〜 | 11:00 | 実験8 メダカの神経細胞の観察 |
11:00 | 〜 | 11:40 | 実験9 人工生体膜の観察 |
11:40 | 〜 | 12:00 | 全体のまとめ・討論 |
12:00 | 〜 | 13:00 | 昼食と総合討論 |
13:00 | 〜 | 13:30 | 閉講式 |
セルエンジニアリング研究部門/研究紹介
URL: http://unit.aist.go.jp/rice/research/index.html
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