ウインターサイエンスキャンプ'06-'07

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生命の海を科学する〜海洋のミクロ生態系〜

分野:海洋環境、食物連鎖、生態系、微生物

海に住む魚やクジラなどの大きな生物は、植物プランクトンを直接食べることに始まる生食連鎖(捕食食物連鎖)に支えられています。
また、肉眼で見えないほど小さな微生物は他の生物が利用できない溶存態の有機物を直接食べることができます。この微生物はより大きな生物に食べられていき、先の捕食食物連鎖につながります。この連鎖はマイクロビアルループ(微生物捕食食物連鎖)といって近年重要視されています。
今回のキャンプでは、海水の水質分析、微生物の観察と定量、および微生物を食べる微小プランクトンや動物プランクトンの電子顕微鏡観察を行い、海水一滴中の生態系を勉強します。大きな海を支えている小さな生物に着目し、「マイクロビアルループ」および「捕食食物連鎖」について観察・実験をとおして勉強します。

会期

2006年12月24日(日)13:00〜12月26日(火)14:30 2泊3日

募集人数

9名

会場

国立大学法人 愛媛大学 沿岸環境科学研究センター
愛媛県松山市文京町2-5
(「松山空港」よりバス、鉄道約40分。JR「松山駅」より約20分。伊予鉄道「赤十字病院前駅」下車徒歩約5分)
URL:http://www.ehime-u.ac.jp/~cmes/
宿泊場所:愛媛大学職員会館

キャンプの実習内容(予定)

(1)講義
沿岸海洋を中心とした環境科学の最先端の内容を学ぶとともに、今回の観察・実験の内容やその地球科学的・環境科学的意義を広い視野から理解するための講義です。
(2)観察・実験
河川(淡水)から、河口(汽水)、沿岸海域(海水)までの複数地点より試水を採取・分析し、その生息環境や微生物数・プランクトン種構成との関係を考察します。
1)水質分析
自動分析計を使って、試水サンプル中の全窒素・全炭素濃度、硝酸・亜硝酸イオンやアンモニウムイオンなど栄養塩濃度を測定します。これらの分析により微生物の生息環境を定量化します。
2)微生物数測定
DNAに付着する蛍光色素を使って、蛍光顕微鏡で試水中の細菌細胞数(全菌数)を測定します。また、寒天培地の上に生えてくる細菌数(生菌数)を測定します。これらの方法により、試水中の微生物数を比較推定します。
3)プランクトン観察
細菌を食べる微小プランクトンの光学顕微鏡観察を行います。また、電子顕微鏡(SEM)を使って植物・動物プランクトンの立体的な画像の観察やスケッチを行います。これらより複数調査地点間にみられるプランクトン種構成の違いを比較します。

スケジュール

〈第1日目〉12月24日(日)
13:00 13:30 開講式/ガイダンス
13:30 14:30 沿岸環境科学の最前線(1)-海洋生態系の基本的仕組みの説明
14:30 15:30 ビデオ等による施設紹介
15:30 16:30 沿岸環境科学の最前線(2)-マイクロビアルループと食物連鎖の説明
16:30 17:00 実験の概要説明
〈第2日目〉12月25日(月)
9:00 10:00 水質測定(TOC、栄養塩等)
10:00 12:00 微生物測定(DAPI染色全菌数、寒天平板での生菌数測定)
12:00 13:00 昼食
13:00 15:00 固定プランクトン試料観察
15:00 17:00 電子顕微鏡によるプランクトン観察
17:00 18:00 観察のまとめ
18:00 19:30 講師等との懇親会
〈第3日目〉12月26日(火)
9:00 10:00 沿岸環境科学の最前線(3)-食物連鎖と生態系汚染の説明
10:00 11:00 施設見学(生物環境試料バンク等)
11:00 12:00 生菌数カウント、データー整理、考察
12:00 13:00 昼食
13:00 14:15 レポートまとめ、ディスカッション
14:15 14:30 閉講式

プログラム関連図書の紹介

参考図書:
「海洋のしくみ(入門ビジュアルサイエンスシリーズ)」
著者:東京大学海洋研究所編 出版社:日本実業出版社(1,470円)

交通案内

  • JR「松山駅」より伊予鉄道約15分「赤十字病院前駅」下車 徒歩約5分
  • 「松山空港」より空港リムジンバス約15分JR「松山駅」下車 以下同上
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